食品安全情報blog過去記事

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ASA裁定

  • ASA Adjudication on University College London Hospitals

23 October 2013
http://www.asa.org.uk/Rulings/Adjudications/2013/10/University-College-London-Hospitals/SHP_ADJ_166636.aspx
11件中10件支持。1つだけ幾分かの根拠があるとされたのは偏頭痛に対する効果。

  • ASA Adjudication on Chinese Clinics (Balham) Ltd

23 October 2013
http://www.asa.org.uk/Rulings/Adjudications/2013/10/Chinese-Clinics-Balham-Ltd/SHP_ADJ_235584.aspx
多発性硬化症がエネルギーの改善で完全に治る、西洋医学によるMRIなどの検査で神経が傷つき病気が進行するのだなどという主張に根拠がない。このクリニックの医師は中医の資格があるとしているが多発性硬化症のような病気の診断や治療をする資格にはならない

関連
The Nightingale Collaboration
NHSの本草学:苦情支持
Herbalism on the NHS: complaint upheld
http://www.nightingale-collaboration.org/news/154-herbalism-on-the-nhs-complaint-upheld.html
我々の統合医療王立ロンドン病院(RLHIM)についての4番目の苦情申し立てによりさらに別の薄弱な根拠が明らかになった−しかしUCL Hospital Trustはどうする?
全ての補完代替医療のうち、本草学は少し異質で少なくとも植物や植物抽出物には薬理作用がある可能性はある。実際いくつかのハーブには幾分かの根拠がある。しかし同時にハーブ抽出物による死亡を含む健康被害についても良い根拠がある。また異物混入や偽装もある。ハーブ製品の宣伝をしている人たちは「自然だから」と主張するがナチュラルは安全も有効も意味しない。我々はUCL Hospital Trustが運営する王立ロンドン病院の西洋ハーブ治療パンフレットを見て、その根拠を疑いASAに苦情申し立てを行った。それは3年も前のことで、長く徹底的な調査を経て、ASAは11件中10件を認める裁定を行った。
パンフレットでは、こう言っていた
「以下の状態が特にハーブ治療が適したものです:消化器疾患・排尿障害・アレルギー・女性の健康・関節の問題・ストレス・皮膚の状態・ホルモン異常・疲労・再発する感染・偏頭痛」
RLHIMはASAに彼らの主張を支持する根拠として69の論文を提出したが根拠としては認められなかった。(例えばごく僅かの患者に短期間だけ、統計学的検定に耐えられない、方法論に欠陥がある、定義不十分、など)
これにより、これまでRLHIMのパンフレットについては3つの裁定と1つの非公式解決事例となり、その合計は4枚のパンフレット中51の宣伝基準違反になる。(その内訳は表で掲載)