食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

その他ニュース

  • 農家が土壌の質を探る

Natureニュース
Farmers dig into soil quality
29 October 2013
http://www.nature.com/news/farmers-dig-into-soil-quality-1.14054
分析技術によりアフリカの収量を増やすための土壌にあった肥料を約束する
サハラ以南のアフリカに化学肥料を持ち込もうとする努力はしばしば環境や経済に悪影響を与えるという懸念にぶつかる。アフリカの土壌はしばしば必須栄養素が欠け、化学肥料は土壌の質を改善し収量を増やすために有用である。しかし肥料にはお金がかかり時に水を汚染する。土壌科学者は長い間貧しい農家が土壌の質に適した最小限の肥料の選択と使用を援助したいと願ってきた。今週ベルリンで開催されたGlobal Soil Weekのイベントで、研究者らがそれを可能にする分析ツールを発表した。検体を分析してその土地の土壌マップを作る新しい分光法である迅速土壌地力評価により必要な肥料を半分にできる、と推進者は言う。しかし批判者はこの技術は非現実的でお金がかかり堆肥のようなオーガニック肥料の方が安くてグリーンだと主張する。
サハラ以南のアフリカでは栄養不良が約2億2300万人、総人口の1/4になる。ほとんどの地域が1940年代後半から1960年代におこった緑の革命を逃し、一部の地域のアフリカの農家が肥料を使い始めたのはここ10年のことである。そして肥料の平均使用量は年1ヘクタールあたりたった9kgで、ドイツなどの200kg以上と比べると少ない。その結果、収量は30-80%少ない。インドや中国などでは化学肥料の使用により食糧充足率が大きく増えたが、健康や環境への懸念も増えた。アフリカで同様の問題をおこさないために科学者は管理方法を探っている
多くの科学者は化学肥料のみを使うのは解決方法ではないと考えている。しかしグリーンピースのような環境団体が主張するようなオーガニックのみ、もまた欠陥がある。
(アフリカはヨーロッパの金持ちの道楽の実験場にされがち。自分たちは僅かな問題にいちゃもんつけて大量の食糧を廃棄しつつ十分食べていながら、飢えて死んでいく人たちに将来の地球環境のためにと言って使える技術を制限する。)

  • ニュースメーカーインタビュー:Mark Walport

英国の科学アドバイザーは感情的問題と科学の不確実性に直面
Newsmaker Interview: Mark Walport
U.K. Science Adviser Faces Emotionally Charged Issues and Uncertain Science
Science 25 October 2013: Vol. 342 no. 6157 p. 412
http://www.sciencemag.org/content/342/6157/412.full
4月に英国政府の主任科学アドバイザイーになったMark Walport 60才は、David Cameron首相とその内閣のためにいくつかのもつれた科学的問題を解きほぐさなければならない。IPCC最新報告書の解釈、アナグマがウシに結核を拡散しているのかどうか、ヨーロッパのネオニコチノイド禁止など。先週Scienceの編集長Marcia McNuttと英国ニュース副編集長Daniel Cleryに、政治と科学のギャップを橋渡しする課題について語った。その概要。
Q:ネオニコチノイドの禁止について(反対する)声明はあなたを窮地に陥れたが
MW (Mark Walport): 一部の声高な批判者がそういっている。この問題はハザードとリスクの区別の問題だ。ネオニコチノイドにハザードがあるのは明確だ。問題は農業で使用しているレベルではどうか、だ。率直に言って根拠はそんなにない。少数の非常に声の大きな環境保護主義者が自分たちの欲しい答えではないと言っているが私は科学的意見を言っている。
Q:しかし対策は必要ないという意見は科学的意見というより政治的声明ではないか?
MW:ヨーロッパの禁止は適切な科学的決定だとは思えない。
以下H5N1トリインフル、アナグマの駆除、IPCC報告書

  • Michael Pollanは反GMOジャンクサイエンス過激否定論を推進、彼はニューヨークタイムスの編集者を操ったという

Forbes
Michael Pollan Promotes 'Denialist' Anti-GMO Junk Science, Says He Manipulates New York Times' Editors
Jon Entine, 10/24/2013
http://www.forbes.com/sites/jonentine/2013/10/24/michael-pollan-promotes-denialist-anti-gmo-junk-science-brags-he-manipulates-new-york-times-editors/
世界で最も影響力のあるフードライターの一人によるジャーナリズムの権力と人々の信頼の濫用についての不穏な物語
Michael Pollanは大物で、農業政策には農務省より影響力がある。彼はベストセラー5冊を書いていて、カリフォルニア大学バークレー校のジャーナリズムの教授で、世界の食品関連問題で最もよく引用されるコメンテーターで、ツイッターのフォローワーは33万人以上で多くが彼を英雄とみなしている。一般の人々は彼を反対に思っているが彼は評判の良い科学ジャーナリストではないし客観的レポーターでもない。さらに驚くことにPollanはニューヨークタイムスでのオーガニックや作物のバイオテクノロジーについての注目記事を操作したこと、新聞の編集者は簡単に騙せたことを自慢している。
これは強い主張であるが私(Jon Entine)が言っているのではない、Pollanが自分でそう言っている。
以下PollanのTweetや映像を検証。