クリスマス特集
- 笑いとMIRTH（歓喜: 笑いの組織的研究、治療効果と有害性）：説話的総説
Laughter and MIRTH (Methodical Investigation of Risibility, Therapeutic and Harmful): narrative synthesis
BMJ 2013;347:f7274
http://www.bmj.com/content/347/bmj.f7274
笑いの利点は怒り・不安・鬱・ストレスを鎮める、緊張を緩和する、痛みの閾値を上げる、心筋梗塞のリスクを下げる、肺機能を亢進する、エネルギー消費を高める、血糖値を下げる、など。一方危険性は失神、心臓及び食道破裂、腹部ヘルニア脱出、喘息発作、肺気腫、脱力発作、頭痛、あごが外れる、緊張性尿失禁などがある。感染する笑いは実際に感染症を移すことがありこれは手で口を覆うことで防げる。また病理的原因のある笑いもあり、てんかん発作（笑い発作）、脳腫瘍、筋萎縮性側索硬化症、運動神経疾患がある。
（キノコ中毒が入ってないような）
- ジェイムズ・ボンドは酒の飲み過ぎ
Were James Bond’s drinks shaken because of alcohol induced tremor?
BMJ 2013;347:f7255
http://www.bmj.com/content/347/bmj.f7255
“Compulsive plague! pain without end!” How Richard Wagner played out his migraine in the opera Siegfried
BMJ 2013;347:f6952
http://www.bmj.com/content/347/bmj.f6952
- ブラディ一族？患者の健康を名前が決める新しい根拠：後ろ向き集団ベースの研究
The Brady Bunch? New evidence for nominative determinism in patients’ health: retrospective, population based cohort study
BMJ 2013;347:f6627
http://www.bmj.com/content/347/bmj.f6627
ブラディBradyという名字の人たちの徐脈bradycardia頻度を調べた
ダブリンの電話帳に載っているブラディさん(n=8, 1.38%)はそうでない名前の人(n=991, 0.61%; P=0.03)よりペースメーカーを埋めているヒトが多かった。これは名前が健康を決める可能性を示す。
（注：冗談だからね。N数と生物学的メカニズムを考えればわかって当然という前提。セラリーニ論文をはじめこの手の「有意差」を主張する研究が山ほどあって、それへの皮肉にもなっているのだけれど・・多分通じないんだろうね）
- 個人的見解 科学の作り話：貧弱なジャーナル出版状況はピアレビュー訓練の貧弱さを反映
The Science hoax: poor journalology reflects poor training in peer review
BMJ 2013;347:f7465
Rajeev Kumar,
http://www.bmj.com/content/347/bmj.f7465
Scienceによるインチキ論文を多くの雑誌が受理したことを受けて、全インド医学研究所のRajeev Kumarが語る
多くの国の（日本含む）多くの雑誌がインチキ論文を受理したのにインドの雑誌が強調されたことに異議を唱える。インドの雑誌の編集は多くが無報酬だと。
Uruguay legalises sale and production of marijuana
BMJ 2013;347:f7499
http://www.bmj.com/content/347/bmj.f7499
ウルグアイが世界で初めてマリファナの栽培、販売、喫煙を合法化する
「薬物との戦争」に負け続けて、新しい戦略が必要と判断された。ただし国連の国際麻薬統制委員会は反対
