食品安全情報blog過去記事

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FDAの抗菌石けん取り締まり−専門家の反応

SMC
FDA crackdown on antibacterial soaps – experts respond
December 18th, 2013.
http://www.sciencemediacentre.co.nz/2013/12/18/fda-crackdown-on-antibacterial-soaps-experts-respond/
FDAが石けん製造業者に対し抗菌石けんがどれだけ効果があるのか明確にするよう求めた
この件について英国SMCが専門家の意見を集めた
Cardiff大学医薬品微生物学Jean-Yves Maillard教授
抗菌剤は適切に使用すれば重要な感染コントロール手段である。不適切な使用は微生物のコントロールには効果が無く抗生物質耐性に寄与する可能性がある。ヨーロッパでは2013年9月1日からバイオサイド製品規制により抗菌剤含有製品の製造業者はその製品が細菌の抗生物質耐性リスクを増やさないことを示さなければならない。
応用微生物学会小委員会委員Katie Laird博士
殺菌剤と抗生物質の交差耐性は一部の細菌で観察されているが抗菌石けん一般に当てはまるかどうかについてはさらなる研究が必要である。Fdaは「抗菌」の宣伝が正当かどうかを製造業者に求めている
Kingston大学医療微生物学教授応用微生物学会総書記Mark Fielder教授
トリクロサンの細菌の抗生物質耐性への寄与は実験室では幾分かの知見があるが臨床上は確認されていない
Birmingham大学免疫感染学部上級研究フェローMark Webber博士
抗菌剤の添加にメリットがあるのかどうかを証明すべき、というFDAの意図を歓迎する
ロンドン大学病原性微生物学教授Jodi Lindsay
これら抗菌剤は広く使われているにもかかわらず研究が乏しい。