食品安全情報blog過去記事

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その他ニュース

  • 抗酸化物質がマウスのがんを加速する

Natureニュース
Antioxidants speed cancer in mice
Heidi Ledford
29 January 2014
http://www.nature.com/news/antioxidants-speed-cancer-in-mice-1.14606
ビタミンEのようなサプリメントは腫瘍の増殖を促進することが示唆された
Science Translational Medicineに発表された研究では、マウスにビタミンEとN-アセチルシステイン(NAC)は肺がんの増殖を抑えるどころか促進する。
スウェーデンGothenburg大学の分子生物学者Martin Bergöらは肺がんになる遺伝子組換えマウスで別の実験をしていてNACは対照群のつもりだった。ところが実験したかったものは残念な結果だったがNAC投与群は予想の3倍早くがんになった。そこでビタミンEも調べたところ増殖が早くなった。ヒト培養細胞でもマウスモデルでもNACやビタミンEはがん細胞のDNA傷害を減らして守っているようだった。その結果傷ついたDNAにより活性化される「ゲノムの守護者」p53タンパク質の発現が減っていた。
ヒューストンのTexas MD AndersonがんセンターのPeng Huangはがんにおける抗酸化物質の役割は単純ではないという。抗酸化物質は腫瘍細胞ができるのを防ぐかもしれないが一旦腫瘍細胞ができたらサプリメントは有害な可能性がある。

コンシューマーラボ
Product Review: Turmeric and Curcumin Supplements and Spices
Posted: 12/14/13
https://www.consumerlab.com/reviews/turmeric-curcumin-supplements-spice-review/turmeric/
検査対象の33%のターメリックとクルクミンサプリメントは品質検査に失格
ターメリックスパイスも検査した−私たちが発見したものをあなたは信じないだろう
表示されている量の33.1%や52.9%しか含まれていない、スパイスには昆虫の身体の一部がたくさん入っていてオーガニック製品には幼虫が丸ごと入っていた

Folic Acid Supplementation Promotes Mammary Tumor Progression in a Rat Model.
Deghan Manshadi S, et al. (2014) PLoS ONE 9(1): e84635. doi:10.1371/journal.pone.0084635 http://www.plosone.org/article/info%253Adoi%252F10.1371%252Fjournal.pone.0084635
SDラットに離乳後DMBAを一回投与するモデル。対照群の葉酸は2mg/kg餌、処置群は5, 8 or 10 mg folic acid/kgで5 mg/kg餌から影響が見られた

  • 2013年の健康についての怖い話トップ13

ACSH
Top 13 health scares in 2013
January 29, 2014
http://acsh.org/2014/01/top-13-health-scares-2013/
1.虫除けスプレーの化学物質
2.電子煙草
3.ハワイの遺伝子組換え食品
4.GMトウモロコシによるブタの胃炎
5.人工甘味料で太る
6.フタル酸
7.HPVワクチン
8. Huntsvilleの核の恐怖
9.フラッキング
10.リンゴジュースと米のヒ素
11.飲料中の臭素化植物油
12.決して食べてはいけない食品
13.食品中アクリルアミド

  • Organic Shmorganic

Slate
Jan. 28 2014
By Melinda Wenner Moyer
http://www.slate.com/articles/double_x/the_kids/2014/01/organic_vs_conventional_produce_for_kids_you_don_t_need_to_fear_pesticides.html
慣行栽培の野菜や果物はあなたの子どもにとって完全に健康的
私たちは果物がオーガニックか慣行栽培か気にするのをやめるべき−私たちがやるべきことは子どもたちにたくさん果物を与えること
私の息子が赤ちゃんだったとき、オーガニックというのは「食べられる」の同義語だった。店でリンゴを売っていたとしても、それにオーガニックの認証がなかったら私はそれを買わなかった。私は慣行栽培の作物には微量の農薬が入っていることを知っていて、農薬は脳の発育に影響するかもしれないという話を読んだことがあった。そう、その関連は曖昧で、私はイチゴに含まれる農薬がどのくらいで、脳に影響するのがどのくらいの量なのか知らなかった。でも当時の私にはリスクを最小化するためにお金を余分に払うのは価値があることだと思われた。2年経って、私は疑問を抱き始めた。疑い続ける代わりに、文献を読み学者に尋ね、その結果は驚くべきものだった。二人目の子どもについてはもっとリラックスして食べさせている。このコラムは慣行栽培の農作物に含まれる農薬があなたの子どもに有害影響を与えると考えてオーガニックを買う価値があるかどうかについてのものである。
(以下結構長い)
結論として、オーガニックであろうと無かろうと、たくさんの果物を食べさせることのほうがはるかに大切である。

  • ILSI年次会合

2014 ILSI Annual Meeting
17 - 22 January 2014
The Fairmont Southampton
Southampton, Bermuda
http://www.ilsi.org/Pages/ILSI_2014_Annual_Meeting_Bermuda.aspx
プレゼンテーション資料が掲載されている
ILSI北米のテーマがヒ素
Samuel M. Cohenは閾値有り説を支持
http://www.ilsi.org/Documents/2014%20Annual%20Meeting%20Presentations/Cohen_arsenic.pdf

  • ILSI論文発表

遺伝子組換え昆虫耐性植物の非標的生物に与える有害環境影響を評価するための代理種選択
Surrogate Species Selection for Assessing Potential Adverse Environmental Impacts of Genetically Engineered Insect-Resistant Plants on Non-Target Organisms
Journal Article 2014
http://www.ilsi.org/Pages/ViewItemDetails.aspx?WebId={243880A7-C33C-4888-871E-8EB3C213904A}&ListId={6192FED3-56CF-430C-BB3C-100BD26DE261}&ItemID=124

血糖値制御に与える食品組成の影響
Impact of Diet Composition on Blood Glucose Regulation
Journal Article 2013
http://www.ilsi.org/Pages/ViewItemDetails.aspx?WebId={84D7FA4A-0FD5-40CD-A49A-2DA6FCDFD654}&ListId={0348EB34-DF85-49DD-9ADE-77ED136643F1}&ItemID=359
レビュー。血糖値に食事の組成が大きな影響を与えることは明白である

食品のリスクベネフィット解析(BRAFO) プロジェクトの概要
Journal Article 2013
Benefit-Risk Analysis for Foods (BRAFO) - Executive Project Summary
http://www.ilsi.org/Pages/ViewItemDetails.aspx?WebId={84D7FA4A-0FD5-40CD-A49A-2DA6FCDFD654}&ListId={0348EB34-DF85-49DD-9ADE-77ED136643F1}&ItemID=360

  • 科学の英雄

ScienceHeros.com
http://www.scienceheroes.com/
歴史上最も多くの人命を救った科学者、といったランキング
最高はハーバー・ボッシュの27億人以上
ジェンナー5位、ボーローグ6位 フレミング24位
北里柴三郎33位 遠藤章54位(三共のスタチン)藤原 哲郎89位(人工肺サーファクタント)写真下さいだって