食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

近年の食品回収数

Number of food product withdrawals in recent years
03.02.2014
http://www.evira.fi/portal/en/food/manufacture+and+sales/guidelines+on+withdrawal+of+products/number+of+food+product+withdrawals+in+recent+years/
フィンランド食品安全局Eviraのデータによると、食品回収は近年増え続けている。回収のデータは2006年から計画的に記録されている。
回収数増加のいくつかの理由
回収数増加には多くの理由がある。市場競争が激化するとこれまでになく多様な製品が販売され、包装の間違いリスクが高まる;製品は生産ラインを変えるが、包装材は同時に変わらない。企業内管理が進むと特定のガイドラインができ、組織的な回収の原因となる。自社製品の回収についてより速やかに隠し立てせずに伝えようと努力する企業を作り出すソーシャルメディアの役割がさらに大きくなっている。リスク管理の結果、以前より多くの規則違反製品が見つけられ、消費者も製品の欠陥を報告しやすくなった。
分析によると、ある一つの製品や要因が回収数を増加させているのではない。あらゆる原因が増加の要因となっている。回収原因は多様だが、年によっては特別な理由がその年の回収合計数を増加させた。たとえば2010年には18の未承認新規食品が市場から回収され、2011年には過剰な亜硫酸塩やその他の添加物の欠陥が17の食品に見つかった。
欧州の食品チェーンで一部の詐欺行動から起きた2013年春の馬肉と追跡できない肉に関する回収では、統計に19以上の事例をもたらした。金銭的利益のために馬肉の起源を故意に隠ぺいしたことが、欧州数カ国において馬肉とその製品の回収という結果になった。これは例外的なケースで、前例がない。同じ状況でも、成分表に含まれていない自国や外国製の食品中の馬肉の発覚は、重要度はかなり低い。これらのケースの多くでは表示誤りか、原材料の起源が知らされていないという問題である。これらのケースは消費者に健康リスクを引き起こさない。
微生物学的欠陥
多様な微生物学的欠陥(カビ、サルモネラ菌、リステリアとその他の細菌)は回収の主要因である。特筆すべきは、たとえばサルモネラ菌は国内起源の食品にはほとんど発見されないということである。全回収の約15%の要因である。
アレルゲン表示の間違い
アレルギー成分が表示に示されていない場合、容器包装の間違い、不完全な成分表、生産中のアレルギー誘発物質による汚染が原因となりうる。これらのミスは近年では20%に達している。
汚染物質
異物(生産や包装用品からよく起こる)、残留農薬、しばしば味や臭いによる回収もある。
回収はインターネットでわかる
ほとんどの回収はEviraのウェブサイトで知らされている( http://www.evira.fi/portal/fi/elintarvikkeet/takaisinvedot/arkisto/ )。販売先が一部に留まり効果的に回収できるとみなされるケータリング製品などについてはウェブでは通常発表されない。ケータリング製品は2010-2012年の全ての回収の約10%を、2013年には約15%を占めた。
消費者に回収製品の情報を提供する責任は、主に回収を実行する企業にある。新聞での告知は広く消費者に情報を届ける手段だと考えられている。新聞告知以外に、企業も自社のウェブサイトや報道目的のソーシャルメディアを頻繁に使用している。
地方の健康検査官への疑いの報告
規制を守らず、それゆえ健康に害がある食品に疑いを持つ消費者は、まずその地方自治体の食品管理機関に連絡を取るべきである。連絡先はhttp://www.evira.fi/portal/en/food/feedback+on+food/で得られる。緊急の場合には、その製品を購入したお店にも、その製品の欠陥について知らせるべきである。