食品安全情報blog過去記事

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脳腫瘍と携帯電話を関連づけた研究は決定的ではない

Behind the headlines
Study linking brain cancer and mobiles inconclusive
Wednesday May 14 2014
http://www.nhs.uk/news/2014/05May/Pages/Study-linking-brain-cancer-and-mobiles-inconclusive.aspx
Guardianが「携帯電話を長時間使う人は脳腫瘍リスクが高い」と報道した。このニュースは2004年から2006年の間に最もよくみられる脳腫瘍(髄膜腫と神経膠腫)と診断された447人についてのフランスの研究に基づく。彼らを腫瘍でない892人とマッチさせて携帯電話の使用について尋ねた。通常の携帯電話の使用(最低週に一回6ヶ月以上)では関連は無かったが最も長時間の生涯電話時間(896時間以上)では関連がみられた。896時間以上の人は少なく、症例で37人対照群で31人のみだった。そのような少人数の解析では偶然の確率が高くなる。重要なのは8-10年前の携帯電話は今日の使用状況を反映していないだろう。携帯電話の使用は拡大し(この研究では成人の50%しか使っていない)使用パターンも変わった。例えばこの研究ではテキストメッセージは考慮していない。スマートホンやWiFiも含まない。この研究は現在の状況についてはあまり情報を与えない。