食品安全情報blog過去記事

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消費者向け情報:なんて甘いのでしょう:甘味料に関する全て

How Sweet It Is: All About Sugar Substitutes
May 19, 2014
http://www.fda.gov/ForConsumers/ConsumerUpdates/ucm397711.htm
消費するカロリーの摂取量を減らすなどの様々な理由で、食物に甘味と風味を加える、いわゆる高強度甘味料と呼ばれる砂糖代用品(甘味料)を使用する人たちがいる。それらは単独で食物や、アイスティーやコーヒーのような飲料を甘くしたり、他の製品の成分として使用される。市場には選択できる多くの甘味料がある。
「甘味料は、少量で大きな甘味効果があるので『高強度』と呼ばれている。」と米国公衆衛生局(USPHS)局長、米国食品医薬品局(FDA)の申請評価部長であるAndrew Zajac氏は述べた。
Zajac氏によると、砂糖・ハチミツ・糖蜜のような甘味料とは違い、高強度甘味料は食物にほとんどあるいは全くカロリーを加えずに風味をつける。また、高強度甘味料は一般的に血糖値を上げない。
FDAはアドバンテームと呼ばれる新しい高強度甘味料を承認した。
アドバンテーム―これにはまだブランドネームはない(サッカリンの商標名、Sweet’N Lowやアスパルテームのブランドネーム、Equalのような)―は、甘味料および肉や家禽を除く食品の風味増強剤として使用する新しい食品添加物として認可された。
アドバンテームの認可されている使用例は、焼き菓子、ノンアルコール飲料(ソフトドリンクを含む)、チューインガム、糖菓、砂糖衣、冷菓、ゼラチンとプリン、ジャムとゼリー、加工フルーツとフルーツジュース、トッピング、シロップを含む。
それが安全だとどうしてわかるのか?
FDAは市場に出回る前に全ての新しい食品添加物の安全性をレビューするよう法律で求められている。このプロセスは会社が認可を求めてFDA食品添加物の申請を提出することで始まる。例外は「一般的に安全だと認められる」物質あるいはGRASで、それらの物質は意図した使用状況の下で安全だと資格のある専門家によって一般に認識され、食品添加物の認可手続きから除外されている。
Zajac氏はFDAの科学者たちは、その製品が意図した使用では安全であると確認するために企業が申請した全ての科学的証拠を十分にレビューすると説明した。
「アドバンテームの安全性の決定において、FDAは免疫、生殖、発達、神経系に関する影響を含む毒性(害のある)影響の可能性を確認するためにデザインされた37の動物とヒトの研究からのデータをレビューした。」とZajac氏は述べた。
アドバンテームは科学的にアスパルテームに関連しており、特定の人たちはアスパルテームの使用を避けたり、制限したりするべきである。そのため、FDAは特定の人たちがアドバンテームも同様に避けたり制限したりするべきかどうか評価した。
まれな遺伝性疾患であるフェニルケトン尿症(PKU)の人は、アスパルテームとアドバンテーム双方の成分であるフェニルアラニンンを代謝しにくい。新生児は退院前に共通の「かかとからの採血」テストを用いてPKUの検査をする。
アスパルテームを含む食物はPKU患者のためにフェニルアラニンの存在について警告する情報表示をしなければならない。だが、アドバンテームはアスパルテームよりもっと甘く、同じ甘さにするのに使用量がとても少なくて済む。結果として、アドバンテームを含む食物はそのような表示をする必要がない。

すでに5種類が市場に
FDAが認可した最新の高強度甘味料は2002年のネオテーム(商標名Newtame )である。他の4つは販売されていて、次のものである:
サッカリン、1958年に現在の食品添加物の認可過程が成立する前の1879年に最初に発見され、使用された。商標名はSweet‘N Low。
アスパルテーム、1981年に初めて使用が承認された。商標名はEqualなど。
アセスルファムカリウム(Ace-K)、1988年に最初に使用が認可された。商標名はSweet Oneなど。
スクラロース、1998年に最初に使用が認可された。商標名はSplenda。

FDA食品添加物として認可する6番目の高強度甘味料に加え、FDAは二種類の植物/果物ベース高強度甘味料にについてのGRAS通知を受け取り、疑義なしとした。ステビア植物(Stevia rebaudiana (Bertoni) Bertoni)の葉から得られるステビオール配糖体とLuo Han Guo やmonk fruitとして知られる羅漢果Siraitia grosvenoriiという果物から得られる抽出物である。
これらの高強度甘味料は意図した使用で安全だと認められるものの、特定の人はなんらかの食物に特別過敏だったり有害反応があるかもしれない。食品への望ましくない反応についてのあらゆる懸念は医療従事者と共有するべきである。
さらに、FDAはMedWatch(FDAの安全情報及び有害事象報告計画)を通してあらゆる有害事象を報告するよう消費者に促している。
この記事は、FDAが規制する全ての製品の最新情報を特集するFDAのConsumer Updatesに掲載された。