食品安全情報blog過去記事

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その他

  • 大麻の医薬品化の問題

Problems With the Medicalization of Marijuana
Samuel T. Wilkinson,; Deepak Cyril D’Souza
JAMA June 18, 2014 Volume 311, Number 23
http://jama.jamanetwork.com/article.aspx?articleID=1874073
「医療用」大麻が21州とコロンビア特別区で認可されていて増える見込みである。医師には大麻の処方に責任がありこの「医薬品化」問題を理解する義務がある。
医療用大麻は他の医薬品とは相当意味が違う。有効性についての根拠は他の医薬品に比べて乏しい。多くの対象病態での至適用量も不明である。臨床試験データもない。さらに長期使用が予想され、依存症に注意する必要がある。
基準が州により異なるため成分含量や純度が同一ではない。現在のシステムは濫用を防止できない。

http://www.factsaboutherbalife.com/
7月22日になんか発表するらしい

  • 食品中の植物に関する会議

Conference on Botanicals in Food
19.11.2014 - 20.11.2014
http://www.conferencemanager.dk/Botanicalsinfood/about.html
植物(plants)、藻類、キノコ、地衣類を含む植物(Botanicals)は食品やサプリメント成分として広く販売されている。しかし一部はヒト健康リスクとなり、食品添加物のようなものに比べると安全性に関するデータが少ない。また栽培されている植物に比べて野生植物の毒性に関するデータは限られる。
食品サプリメントに使われている植物の安全性評価はEUの規制対象ではなく各国に任されている。食品中の植物成分に関する国際会議でリスク評価と規制の最新情報を得よう。
デンマーク国立食品研究所がANSESとBfRの協力で主催する。

  • フードピラミッドをグリーンに

ScienceInsider
Greening the food pyramid
By Erik Stokstad 18 July 2014
http://news.sciencemag.org/environment/2014/07/greening-food-pyramid
健康的な食生活についての助言は間もなく地球自身の健康も考慮することになるかもしれない。アメリカ人のための食事ガイドラインの次のバージョンには持続可能な食品の選択についての助言が含まれるだろう。これについては既に議論がまきおこっている。
5年ごとにUSDAとHHSが新しい食事助言を提示する。大抵はあなたが親からバランスの取れた食生活について語られたことをまとめたものになっている。2010年には少し新しくフードピラミッドをフードプレートに変えた。今日の助言委員会で、食品の持続可能性と安全性小委員会が、「より持続可能な食事を勧めることが現在と将来の食糧安全保証に寄与する」と予備的結論を出した。これを全ての食品部門で薦めるべきである。
持続可能性を食事ガイドラインに含めることに反対する人たちもいる。持続可能性は大切だが健康的な食生活の議論で扱うべき問題ではない、と。
(いろんな意味で持続可能じゃないんだよね、日本の今の農業・漁業って。)

  • 作物の廃棄を減らすことで30億人を食べさせることができる

Natureニュース
Cutting down crop waste could feed 3 billion
Mark Zastrow 17 July 2014
http://www.nature.com/news/cutting-down-crop-waste-could-feed-3-billion-1.15575
持続可能な食糧供給は世界的課題である。しかしわずか数地域での食糧生産の改良で環境への悪影響を減らし30億人を食べさせることができる、という報告がScienceに発表された。ミネソタ大学の生態学者Paul Westらの計算。最も大きな増加は家畜特にウシ飼料とバイオ燃料に使う作物を減らしてそれらを食べることで得られる。これは肉を食べるなということではなくウシを鶏やブタに変えるだけで大きな効果がある。さらに食料の廃棄を減らし、農業に新しい技術を導入すること。

  • ステーキの真の価格

The Real Price of Steak
21 Jul 2014
http://wis-wander.weizmann.ac.il/the-real-price-of-steak#.U82-YKTlpaR
家畜由来食品の包括的環境コストを明らかにする新しい研究。PNASに発表。
アメリカ人の主要タンパク質源である乳製品、牛肉、課金、豚肉、卵の環境コストを計算した。圧倒的に費用が嵩むのは牛肉で、ほかのものの10倍。他の4つはほぼ同等。

  • アルコールとエネルギードリンクの組み合わせはもっと酒を飲みたくなる:研究

Combining alcohol and energy drinks makes you crave more booze: study
Friday, July 18, 2014
http://www.nydailynews.com/life-style/health/combining-alcohol-energy-drinks-crave-alcohol-study-article-1.1871814
オーストラリアの研究者らが実験的パーティを開催した。18-30才の75人を二重盲検無作為に実験室で、ウォッカRed Bullあるいはウォッカと炭酸水を含むカクテルを飲んでもらった。パーティ前後にアンケート調査した。その結果エネルギードリンク入りのカクテルを飲んだ人の方がもっと飲みたいと回答した。

The Effect of Energy Drinks on the Urge to Drink Alcohol in Young Adults
Rebecca McKetin and Alice Coen
Alcoholism: Clinical and Experimental Research
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/acer.12498/abstract;jsessionid=38B81C18D7939EF02C892C6B5AE6193B.f01t04