食品安全情報blog過去記事

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SMC

  • 科学報道における偽りのバランス−The Conversation

False balance in science reporting – The Conversation
July 21st, 2014.
http://www.sciencemediacentre.co.nz/2014/07/21/false-balance-in-science-reporting-the-conversation/
The Conversationに発表された記事再掲
きっかけは気候変動否定論に関する報道。
メディアが科学者の圧倒的多数が支持する論と、単にそれに反対しているだけの論とを「平等に」報道してバランスをとった報道をした気になっている問題について
まず専門家を正しく定義する。科学者には専門分野がありその分野の専門家を選ぶことが大事。虚偽のバランスを避けるために、批判についても論文として発表されているのかどうか尋ねる。全ての問題が白黒二分できるものではない。
議論がある場合には証明の責任は両方の側に。陰謀を主張するヒトにも陰謀を証明する責任はある。問題を長く調査し続けるとわかることもある。

  • 子どもの健康不良のリスク要因を検討した報告書

Report examines risk factors for poor child health
July 22nd, 2014.
http://www.sciencemediacentre.co.nz/2014/07/22/report-examines-risk-fators-for-poor-child-health/
Growing Up New Zealand研究に参加した7000人の子どものデータに基づいた新しい報告書で、住宅の貧弱さ、母親の鬱、お金の心配が子どもの健康に影響するリスク要因の一部であるとしている。
12のリスク要因
1.十代の妊娠(母親の年齢が若い)
2.母親が中等学校を正式に卒業していない(母親の教育レベル)
3.母親の鬱
4.妊娠後期の母親の身体的福祉の貧しさ
5.母親の妊娠中喫煙
6.母親にパートナーがいない
7.経済的困窮
8. 9または10 NZDep 2006地域に住む
9.職を探しているが仕事がない
10.公共賃貸住宅に住んでいる
11.一部屋に2人以上(過密)
12.所得制限がある政府援助を受けている

  • 牛肉は高い肉−専門家の反応

Beef a costly meat – experts respond
July 22nd, 2014.
http://www.sciencemediacentre.co.nz/2014/07/22/beef-a-costly-meat-experts-respond/
米国の研究によると牛肉の生産コストは他の家畜や穀物より遥かに高い
ニュージーランド牛肉羊肉協会によると2013年6月30日時点のウシの数は370万頭で、2013年の牛肉生産量は628000トン。約半分が米国に輸出。
英国SMCが専門家のコメントを集めた
Newcastle大学総合動物科学Ilias Kyriazakis教授
この研究の知見はこれまでのものと一致していて、反芻動物は環境負荷が高い。しかし問題はどのシステムを比較したかで差が出る。例えば集中的ウシ飼育システムとオーガニックブロイラー飼育を比べると差が小さくなる(有機の生産性が著しく低いので)。
生態学水文学センターMark Sutton教授
この論文は畜産、特にウシの飼育の環境問題についての重要なメッセージを強調する。彼らの米国での知見は欧州での知見を確認するものである。欧州政府はこのメッセージを考慮すべきであるが、消費者にはさらに強力なメッセージになる。肉、特に牛肉の食べ過ぎを避けることは環境に良い。