食品安全情報blog過去記事

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その他

  • 占星学を愛する国会議員が健康についての答えを星に聞く

BBC
Astrology-loving MP seeks health answers in the stars
25 July 2014
http://www.bbc.com/news/uk-politics-28464009
保守党議員David Tredinnickが、20年医療と占星学を学び効果があることを信じていると語った。彼は医療と科学技術委員会のメンバーで、嘲笑されても構わないとしている。NHSでハーブやヒーリングが使えるように、占星術も使えるように推進していくと述べた。

  • 根拠を尋ねよう−ばかげたダイエット法

Senseaboutscience
Ask for Evidence - Spoof Diets
http://www.senseaboutscience.org/pages/spoof-diets.html
インターネットにあるダイエット法:あなたもやっているかも
ダイエットは良いものを食べて減量する良い方法であるが、普通の人はライフスタイルマガジンや新聞やフェイスブックのフィードに溢れる矛盾した助言や疑わしい栄養宣伝や自己流指導者に溺れてしまう。インチキと役にたつものを見分けるのに「根拠を尋ねよう」が役にたつだろう。また熟練しなくても情報を見分けるポイントがある(例えば、激しいトレーニングをしている人でないなら高プロテイン食は必要ない、病気や妊娠ではないならビタミンサプリメントは必要ない)。
厳しい制限食は栄養不良の恐れがあったりやたら高価なものを買わされたり継続不可能で本来の目的を見失わせたりすることもあるので注意が必要である。
熱狂的ダイエット法の中でVoice of Young Scienceネットワークがダイエット法について情報を提供する
重要なTIPS
・根拠を尋ねよう
・免疫強化 そんなことはできないし必要ない
デトックス それはマーケティング用語
・スーパーフード そんなものはない
・クレンジング 皮膚や髪以外を洗浄しようとしないこと
・話がうますぎるときは多分嘘

個別
・乳製品ダイエット
アンチエイジングダイエット
・豆、バナナ、ベリーダンスダイエット
・ものぐさダイエット
・クレイダイエット
・コールドダイエット
・枯渇ダイエット
・ホルモンダイエット
・地中海ダイエット
・微生物ダイエット
・ノーフードダイエット
・原始人ダイエット
・温度計ダイエット
クイズもあるよ

  • Mr Junckerへの手紙:ヨーロッパの科学的精査は必須

Senseaboutscience
Letter to Mr Juncker: Scientific scrutiny in Europe is essential
25 July 2014
http://www.senseaboutscience.org/news.php/405/letter-to-mr-juncker-scientific-scrutiny-in-europe-is-essential
我々は他の欧州全域の多くの科学団体とともに、Jean-Claude Juncker欧州委員会次期会長に主任科学助言者を廃止しないよう文書を出した。これは環境NGOが廃止を求めていることへの対応である。我々はこの提案に強く反対する。
文書と賛同者名等は以下から
Scientific scrutiny in Europe is essential
http://www.senseaboutscience.org/pages/maintain-eu-chief-scientific-advisor.html
グリーンピースなどのNGOが科学は都合が悪いと。特にGMに反発して。なので医療と農業分野の科学者が特に反応している。既に医療分野では組換え技術は普通なんだけど)

  • 日本の福島近郊のサルの血球数が少ないという研究についての専門家の反応

SMC UK
expert reaction to study reporting that monkeys near Fukushima, Japan have lower blood cell counts
July 24, 2014
http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-study-reporting-that-monkeys-near-fukushima-japan-have-lower-blood-cell-counts/
Scientific Reportsに発表された研究で福島市の森林地域に住む野生のニホンザルの血球数が北日本のサルより少なくそれが放射線暴露による可能性があると示唆した。
Portsmouth大学環境科学Jim Smith教授
この研究は興味深いが、放射線により血球が減ったという主張は非常に疑わしい。福島のサルの放射性セシウムの量はチェルノブイリ事故後の英国の一部地域での羊と同じ程度で、動物に傷害を与えるには極めて少ない。著者らは被曝線量を推定していないが、与えられた情報から私が計算してみると、最も多い集団で年6ミリグレイ程度である。これは医療用の全身CTスキャン1回が10ミリグレイなのを考えると相当低い。
短期高線量が(ヒトのがん治療で使われるのは1000ミリグレイ)血球数を減らすのはわかっているが、約100ミリグレイ以下ではそのような変化はおこらない。6ミリグレイを1年かけて浴びても血球数に影響するとは思えない。一方でさらなる研究が必要ということには合意する。他の原因でサルの血球数が低いのだろうと考える。
Imperial College Londonがん外科分子病理Geraldine Thomas教授
この論文には多数の問題がある。図からは関連があるようには見えず標準誤差が大きくサンプリングに問題があるようだ。筋肉の測定が骨髄線量の代わりになるかどうかも疑問である。全体として著者自ら述べているように、さらなる研究が必要であろう。例えば血球数の変化は津波による環境変化などによる可能性もある。
またサルの知見は食事制限されたヒトには当てはまらない。それでも動物の被曝量は非常に小さく、ロンドンから東京への一回のフライトで受ける量より少ない。
我々は放射線の最も大きな健康影響は放射線そのものではなく放射線への恐怖からくることを知っており、実際には小さな線量でもたくさんの誇大宣伝がなされるだろうことを懸念している。