食品安全情報blog過去記事

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その他ニュース

  • 胡散(さかな)臭いビジネス

Natureエディトリアル
Fishy business p507
30 July 2014
http://www.nature.com/news/fishy-business-1.15627
遺伝子組換えサーモンの認可の遅れは悪い予感
1年前に規制機関が評価案を発表したときにはAquaBounty Technologiesのムードは浮き立っていた。意見募集が締め切られて数ヶ月後、会社はFDAが認可することを期待してパナマ工場で6000kg以上のサーモンを育て始めた。
その期待は魚と一緒に沈んでいる。FDAは35000以上の意見を処理中であると言っているが、AquaBounty社にとってはこれは20年にもわたる遅延の一幕でしかない。FDAの審議は非公開でそれが混乱に輪をかけ政治的干渉の噂が飛び交っている。
遅れれば遅れるほど技術は時代遅れになる。いまや標的化遺伝子編集技術により外来遺伝子を痕跡を残さず遺伝子を改変することができる。しかしAquaBounty社の経験は注意換気メッセージになる。FDAはまだ遺伝子編集技術を用いた動物についてどう評価するのかを発表していない。議論は再び個別になり、研究者は新しい技術の成果が悩めるサーモンと同じ運命になるのかと訝るだろう。議論は公開にして政治的介入は阻止すべき。

  • 公衆衛生:中国の飲料水の持続可能な計画

Public health: A sustainable plan for China's drinking water
Tao Tao & Kunlun Xin
30 July 2014
http://www.nature.com/news/public-health-a-sustainable-plan-for-china-s-drinking-water-1.15619
汚染対策と、異なる目的には異なる水準の水を使うことが全ての水を飲めるようにするより効率的である
(日本が水についてはたまたま資源に恵まれ贅沢が言えるだけで。風呂水が飲める必要は本来はない。ついでに温泉水を食用に使うのをあたかも素晴らしいことのように宣伝するの、やめてくれないかな)

Nature newsblog
Journal retracts paper linking vaccine and narcolepsy
31 Jul 2014
http://blogs.nature.com/news/2014/07/journal-retracts-paper-linking-vaccine-and-narcolepsy.html
2010年にヨーロッパでH1N1ブタインフルエンザに対するグラクソスミスクライン社のワクチンを接種した子どもたちの間で突然のナルコレプシー発症クラスターが報告された。2013年12月18日にScience Translational Medicineにワクチンとナルコレプシーの関連の可能性を示唆する論文が発表された。しかし7月31日に、知見が再現できないと著者らが取り下げた。

  • アルコールと記憶と認知症についての専門家の反応

SMC UK
expert reaction to alcohol, memory and dementia
July 29, 2014
http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-alcohol-memory-and-dementia/
American Journal of Geriatric Psychiatryに発表された研究で、中年成人の問題のある飲酒歴とその後の人生の重症記憶機能障害に関連が報告された。
Alzheimer’s Research UKの研究ディレクターEric Karran博士
この大規模で質の高い研究は、有害飲酒習慣のある人は認知症リスクが高い可能性を示唆している。大量飲酒が脳の健康状態の悪さに関連するという報告はこれが初めてではない。この研究の強みは長期間に渡ることで、認知症は何年もかけてゆっくり進むので理解には人生の早い時期の状態を知ることが必須である。このような研究は重要であるが因果関係を証明できないことには注意が必要であり、他の要因の影響は不明である。
英国の認知量患者は80万人以上で増加しており予防法を見つけることが急がれる。それまでの間、健康でバランスの取れた食事と運動と血圧と体重維持と飲み過ぎないことは認知症リスクを下げることができることが示唆されている。

  • とてつもない主張にはとてつもない根拠が必要:懐疑の重要性

Sense About Science
Extraordinary claims need extraordinary evidence: The importance of skepticism –
01 August 2014
http://www.senseaboutscience.org/blog.php/103/extraordinary-claims-need-extraordinary-evidence-the-importance-of-skepticism
今日の新聞をチェックしてみれば減量や見た目を良くするために何を食べたり飲んだりすればいいかという助言がみつかるだろう。宣伝者は我々がダイエット好きなことを利用して製品を売る−スーパーフードやデトックスサプリメントや普通でない減量ひもまで。これらを買うことはお金の無駄であるだけでなく健康にも影響することがある。だから読んだことを何でも信じる前に、根拠を尋ねよう。
私を信じなさい、私はセレブ・・
多くの企業は製品の販売に有名人を使う。アスリートが「私はチャンピオン、私はこれを薦める」と言っているビタバイオティクスの宣伝を見たことがあるだろう。Sparkle Wardが根拠を尋ねたところ、宣伝は個人の意見であり科学的根拠ではないと回答があった。また企業は「ナチュラル」や「化学物質フリー」などと宣伝することもある。ナチュラルは安全を意味しないし全てのものは化学物質である。
「科学的に証明されている」という場合
例えばダノンがヨーグルトに「子どもの防御を支持するのに役立つことが科学的に証明されている」と宣伝したがASAは「その根拠は主張の十分な証明にはなっていない」と判断した。ASAが全ての誤解を招く宣伝を中止させることができるわけではないので、懐疑敵であるのは良いことだ。
何らかの真実があっても誇張されていることは良くある。Lushが「ハチミツをたくさん食べると肌の保湿が良くなる」と主張した時、私がLushに尋ねたら「そんなことを言った覚えはない」とし、「ハチミツのほうが砂糖より消化が良いので筋肉が長持ちするような気がする」と答えた。誰かが「そんな気がする」という根拠で製品を買う?
特別な成分−あるいは単なる流行?
Lushはさらにハチミツは2000年以上皮膚の保湿に使われてきたといった。鉛もローマ時代から化粧品に使われているが有毒である。ハチミツなどの製品の周りにはたくさんの空騒ぎがある。マヌカハニーへの熱狂などもそうである。
減量したい?流行のダイエットを買う前に根拠を尋ねよう

  • 医療専門家と保護者のための新しいツール

Campaign for Dental Health
New Tools for Health Professionals and Parents
Posted July 28, 2014
http://www.ilikemyteeth.org/tools-health-professionals-parents/
歯の健康のためのキャンペーン(CDH)は口腔の健康アクセス全国ネットワーク(NNOHA)と共同で新しい5つのフッ素パンフレットを発表する。
ダウンロードして配布可能。
・フッ素についての良くある質問:保護者のためのリソース
・フッ素についての事実:医療専門家のためのガイド
・フッ素についての事実:保護者のためのリソース
・フッ素の安全性:医療専門家のためのガイド
・そうではなくこう言おう:水道水のフッ素添加について話すときのTIPS
最後のパンフレットが「戦略」についてで
・反フッ素団体は支持を得るために恐怖と疑いを使うので、そのような手法を採用しないため、「フッ素の有害影響の可能性は曲解が多い」ではなく「フッ素は歯を強くすることが証明されている方法である」と言おう
・「フッ素は水に添加される化学物質である」ではなく「フッ素は天然に全ての水に含まれている」と言おう
・「心配することはない」ではなく「あなたの心配も理解できる。この問題をよく調べるまで私も同じだった」と言おう
等々