食品安全情報blog過去記事

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カレーのスパイスは脳細胞の修復を促進するか?

Behind the headlines
Could curry spice boost brain cell repair?
Friday September 26 2014
http://www.nhs.uk/news/2014/09September/Pages/Could-curry-spice-boost-brain-cell-repair.aspx
Daily Expressが「スパイシーな食事は認知症をやっつける」と根拠無く主張した。研究者らがターメリックがラットの神経幹細胞の増殖を促進することを発見したが、ヒトの認知症治療にはまだ遠い。これはターメリック抽出物(芳香族ターメロン)の神経幹細胞(NSC)への影響を調べた実験室での動物実験である。NSCは傷害後の脳細胞の再生能力が幾分かあるがアルツハイマーのような変性性脳疾患による傷害は通常修復しない。この研究では培養NSCや生きたラットの脳に直接抽出物を与えた場合に幹細胞の増殖が増えた。しかしこの研究はごく初期のものである。幹細胞の見かけの増加が脳の傷害修復に影響するかどうかはわからないし食べた場合に影響があるのかどうかもわからない。
この研究が新しい治療法の開発につながることを期待するとしてもそれには長い時間がかかるだろう。