食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

Senseaboutscience

  • VoYSのメンバーがサイエンスコミュニケーション賞を受賞

VoYS member wins science communication award
30 September 2014
http://www.senseaboutscience.org/news.php/415/voys-member-wins-science-communication-award
Voice of Young ScienceのメンバーであるAmy Vashlishan Murray博士が、サイエンスコミュニケーションの英雄を讃える今年のCoalition for the Public Understanding of Science (COPUS) Paul Shin賞を受賞した。Amy はボストンのEmerson Collegeの科学の准教授で、Emerson Science Communication Collaborativeを創設し米国で「根拠を尋ねよう」キャンペーンを行うことを支援した。Amy は以下のように述べている:
私は科学者が自分の分野の社会的影響について役割や責任があり消費者が適切な科学的情報を与えられるために努力をすべきだという信念がある。学生や一般の人々が日常生活で出会う科学に質問をし、科学コミュニティと情報交換をするのに参加することを促す「根拠を尋ねよう」や科学コミュニケーション協力のような活動はこの信念に基づく。

  • 「風車の近くに住むと聴覚に障害がおこるか?」

For the record
"Does living near wind farms damage hearing?"
1 October 2014
http://www.senseaboutscience.org/resources.php/165/quotdoes-living-near-wind-farms-damage-hearingquot
Daily Telegraph と Daily Express が10月1日に「風車の近くに住むとろう者deafになる、と科学者が警告する」「風車の騒音はろう者になる」という見出しで報道した。しかしその記事のもとになる研究はそのような見出しを支持しない。
聴覚障害団体の生命医学研究部長Ralph Holme博士
我々の耳は通常高感度マイクで測定できる非常に小さい音を作り出している。これらの音は自発耳音響放射(SOAEs)と呼ばれる。この研究は低周波数のノイズがこれらの音の大きさや周波数を変えることを示した。しかし測定したのは低周波数ノイズ暴露後最大7分で、これが一時的なものか永続するものかはわからない。SOAEは街を歩くなどの日常生活のノイズなどを含む多くの要因で影響されることを注記しておくのが重要である。そしてこの変化が聴覚に影響するかどうかもこの研究では根拠が示されていない。

  • 中古品と化学物質フリー

Second-hand and chemical free
Posted by Chris Peters on 30 September 2014
http://www.senseaboutscience.org/blog.php/106/second-hand-and-chemical-free
2週間前に私の妻が中古の乳母車を買おうと思っていると言ったところ彼女の同僚の1人が「中古品なんてとんでもない、何故あなたの赤ちゃんの命をリスクに曝すの?」と厳しく言われた。赤ちゃんが生まれる予定の親は押し売りや矛盾するアドバイスに遭いやすいが、根拠を尋ねることが役にたつだろう。この中古品についての主張はどこからきたのか?私は少し探ってみた。
チャイルドシートマットレス
中古品の問題はその履歴がわからないことにある−例えば車用のチャイルドシートだと交通事故で破損しているかどうかはわからない。同様に中古マットもあまり良くないようだ−柔らかいマットは乳児の死亡と関連する。新生児用かご型ベッド用の新しいマットレスの値段は20ポンド以下で支払う価値はあるだろう。
妻の同僚は中古のチャイルドシートの危険性についての記事を曖昧に覚えていてそれをさらに拡大して全ての中古品は使わないと決めた。もともとの記事は赤ちゃん製品協会によるプレスリリースのようだ。この団体は赤ちゃん用品の宣伝のための団体である。ものごとを額面通りに受け取るより、誰がその主張をしているのか、どこから出た情報なのかを尋ねるのも役にたつ。
ピュアで安全で化学物質を含まない
さらにゆりかご用の新品のマットレスに誇らしげに「化学物質フリー」と宣伝しているのに出くわした。この文言に意味がないことは既にわかっている。私はMothercare(販売者)にこの主張の根拠について尋ねたところ彼らは速やかにこう答えた「化学物質フリーというのはこの製品が天然成分しか含まないので安全で健康的で環境に優しいことを暗示するためのマーケティング用語です」。Mothercareは「地球上に物理的に存在する全てのもので化学物質でないものはない」のでこの用語は誤称である、ことは受け容れている。
しかしMothercareが「化学物質フリー」マーケティングで人々を誤解させ続けているのは恥ずべきことである。天然が常に合成より良いというのも神話である。私はMothercareにこの宣伝を変えるよう求め、回答を待っている。
一方、マムズネットが「根拠を尋ねよう」キャンペーンに参加したのは素晴らしいことだ。
1才児の父として、この分野は間違った情報の地雷原であり、マムズネットの参加は大歓迎である。