食品安全情報blog過去記事

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その他

NZ SMC
‘Fishy’ labels for fish oil supplements
January 22nd, 2015.
http://www.sciencemediacentre.co.nz/2015/01/22/fishy-labels-for-fish-oil-supplements/
http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20150122#p12の件のメディア報道のリンク
著者の1人のWayne Cutfield教授がテレビニュージーランドで説明をした。「高い魚油の方がいいものだろうと考えるかもしれないが、実際にはそんなことはなく値段とは全く関係ない。」研究者らはブランド名を発表していないが約半分はオーストラリア産だと明かした。

NZ SMC
Formaldehyde in e-cigarettes – expert responds
January 22nd, 2015.
http://www.sciencemediacentre.co.nz/2015/01/22/formaldehyde-in-e-cigarettes-expert-responds/
NEJMに発表された研究で、いろいろな温度の電子タバコから吸引したエアロゾルを分析したところ最も高温のものから普通のタバコより数倍の濃度のホルムアルデヒドが検出された。UK SMCが専門家のコメントを集めた
ロンドン医科歯科大学タバコ依存研究ユニット長Peter Hajek教授
この研究は電子タバコの液体を最大まで加熱するとタバコの煙に含まれる発がん物質の一つであるホルムアルデヒドが検出されることを示した。ヒトが使うときは加熱しすぎは不快な臭いになるので避けるだろう。チキンを焼くときに焦げをつくると発がん物質ができるがだからといってチキンが発がん性だとは言わない。電子タバコも過熱しなければホルムアルデヒドは検出されない。
電子タバコの吸入はきれいな山の空気を吸うほど安全ではないかもしれないが喫煙よりはましだ。この研究がタバコを止められない人がタバコの代わりに電子タバコを使うことを不可能にするために使われるとしたら恥ずべきことだ。

  • ディズニーランドに関連したはしか症例が増加しワクチンについての議論が激化

NYT
Measles Cases Linked to Disneyland Rise, and Debate Over Vaccinations Intensifies
By ADAM NAGOURNEY and ABBY GOODNOUGHJAN. 21, 2015
http://www.nytimes.com/2015/01/22/us/measles-cases-linked-to-disneyland-rise-and-debate-over-vaccinations-intensifies.html?_r=0
ディズニーランドに端を発したはしかのアウトブレイクカリフォルニア州以外にも拡大し封じ込めのための対策強化が必要になっている。オレンジ郡では予防接種をしていない生徒は登校禁止になった。このアウトブレイクは長年にわたるワクチン反対運動が米国で2000年に根絶が宣言された病気の再流行をもたらしたという懸念を強化した。
カリフォルニア大学小児感染性疾患の専門家であるJames Cherry博士は「このアウトブレイクは反ワクチンキャンペーンと100%関係がある」という。反ワクチンキャンペーンがなければおこらなかった。
ワクチン反対派活動家はワクチンをしていないことが原因だというのは事実が完全に明らかになっていないので時期尚早だと反論している

  • 大麻支持'ツイート'がTwitterではとてつもなく多い

Pro-marijuana 'tweets' are sky-high on Twitter
22-Jan-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-01/wuso-pa012215.php
2014年初めの一ヶ月間のマリファナ関連Twitterメッセージを解析したところ、Twitter界は700万以上の大麻関連ツイートがあり大麻支持が反対の15倍も多い、大麻に親和性の高い世界であることがわかった。Journal of Adolescent Healthに1月22日オンライン発表された。これらのツイートの多くは十代を含む25才以下が送受信している。

Concern over skin whitener marketing
21-Jan-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-01/jcu-cos012115.php
James Cook大学のLynne Eagle教授らの研究が、オーストラリアで広く販売されている美白製品のマーケティングの倫理に懸念を表明している。肌の色の白さと社会的専門的成功を結びつけた宣伝には倫理的な問題がある
白豪主義のあった国で、しかも世界で最も皮膚がんの多い国でそういうことやるか)

  • 加齢:永遠の執着

Natureレビュー
Ageing: Eternal obsession
Monya Baker
Nature 517, 436–437 (22 January 2015)
Jason SussbergとDavid Alvarado 監督による、Aubrey de Grey とBill Andrewsの不老不死を追求した二人の研究者のドキュメンタリー映画The Immortalistsのレビュー。不老不死を追求しながら高齢の親の介護に苦労したり科学者の奇行を映し出したりして、研究という営みが理性的というより熱望により突き動かされる様子も描く。「科学者であるということはそこにあるものを見ることができてそこにないものは見ないということだ」とde Grey の妻、Adelaide Carpenterは言い放つ。
マッドサイエンティストは典型的な科学者のイメージとしてあるけれどレギュラトリーサイエンスとは対極にある。)

  • スライドショー:PETAの動物実験に反対する聖戦

Scienceニュース
Slideshow: PETA’s crusade against animal research
http://news.sciencemag.org/plants-animals/2015/01/slideshow-peta-s-crusade-against-animal-research
1980年に設立されたPETAは時代とともにその戦略や対象を変えてきている。現在は科学雑誌に論文を発表する新しいキャンペーンを加速している。過去40年をふりかえる(写真)

  • ニューヨークの汚職事件はがん研究者にスポットライトをあてる

ScienceInsider
New York corruption case puts spotlight on cancer researcher
By David Malakoff 22 January 2015
http://news.sciencemag.org/people-events/2015/01/new-york-corruption-case-puts-spotlight-cancer-researcher
高名ながん研究者がニューヨーク州で注目を集めている汚職事件に巻き込まれている。民主党のSheldon Silver議員を批判する訴状で説明されている、Silver に賄賂をもらって数百万ドルのキックバックをしたという“Doctor-1”がコロンビア大学のRobert Taubであるとメディアが報道している。Doctor-1は裁判に協力するという司法取引をしたので起訴されない。Doctor-1の情報に基づく訴状によると、Silver議員は自分が管理する州の医療研究費から50万ドルほどをTaubに与え、代わりにTaubはアスベストによる病気に罹っている患者をSilverの法律事務所に紹介しした。資金の一部は大学の中皮腫研究センターの設立に使用された。またSilverはTaubの親族に職を紹介した。
Robert Taubは中皮腫の論文172に名前を連ね、多数のNPOの科学アドバイザーやいくつかの雑誌の編集者を務めている。ScienceInsiderの取材に対してTaubの事務所もコロンビア大学も反応はない。
(ニュースによるとSilverはアスベスト専門の法律事務所Weitz & Luxenbergから530万ドル以上を受け取っていた。「正義の味方」のみなさんが大企業による被害救済には熱心だけれど母なる自然由来のリスクには興味がない理由もお金にならないからだよね。)