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研究がアスパルテーム過敏症に疑問を投げかける

Behind the headlines
Research casts doubt on aspartame sensitivity
Friday March 20 2015
http://www.nhs.uk/news/2015/03March/Pages/Research-casts-doubt-on-aspartame-sensitivity.aspx
Mail Onlineが「がんと関連づけられた甘味料は安全に使用できる」と報道した。よく使われている人工甘味料アスパルテームは英国、EU、米国の食品安全規制機関から安全とされているにもかかわらず長く論争のもとになっている。一部の人たちは自分はこの甘味料に過敏であると信じている。逸話的報告によると頭痛やお腹の不調を引き起こす。
この研究では「アスパルテーム過敏症」の48人にアスパルテームを含む/含まないシリアルバーを与えて症状が出るかどうかを調べた。この研究はゴールドスタンダードの二重盲検RCTで、参加者や結果を解析するヒトはどちらも何を食べたか知らない。このことが公正でより厳密な試験にする。その結果アスパルテーム入りのバーを食べた後で報告された症状は普通のバーと比べて差がなかった。このことは一部の人たちがアスパルテーム過敏症だと主張するためにアスパルテームを怖がるのは理由にならないだろうということを示す。しかしながらこの研究では最もアスパルテームを恐れる人たちが参加していない可能性もあり、そのような人たちでアスパルテームが症状を起こす可能性については排除できない。また長期間定期的に摂取した場合の影響についてもこの研究からはわからない。
どんな成分であっても、それに対して悪い反応が出るヒトがいないということを確実に言うことはできない。しかしながらこの研究はそのような有害反応は害があるという認識に由来する可能性があることを示唆する。