食品安全情報blog過去記事

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論文

National Expenditure For False-Positive Mammograms And Breast Cancer Overdiagnoses Estimated At $4 Billion A Year
Mei-Sing Ong and Kenneth D. Mandl,*
Health Aff April 2015 vol. 34 no. 4 576-583
http://content.healthaffairs.org/content/34/4/576.abstract
広範囲の集団へのマンモグラフィースクリーニングは偽陽性乳がん過剰診断の増加に関連する。40-59才の女性のこの費用を2011-2013年の米国主要医療保険会社の702154人の女性のデータをもとに推定した。スクリーニングは命を救う可能性があるが偽陽性乳がん過剰診断の経済影響も適切なスクリーニング対象に関する議論には考慮すべき。

  • 雑誌Maturitasの意見表明:閉経期血管運動症状のホルモンによらない管理

Journal Maturitas position statement: Non-hormonal management of menopausal vasomotor symptoms
7-May-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-05/e-jmp050715.php
欧州閉経期および男性更年期学会(EMAS)による閉経期血管運動症状のホルモンによらない管理についての意見表明が発表された。
閉経期前後によく見られる症状のホットフラッシュは通常5年以内に沈静化するが一部の女性では7年以上長く続く。エストロゲンをベースにしたホルモン療法が最も効果的治療法であるが乳がん既往などでは使えない。この声明はホルモンによらない管理の実践的ガイドである。
重要な結論としては運動、サプリメント、植物エストロゲンの多い食事については根拠が不十分であるあるいは矛盾している。代用としてすすめられるのはセロトニン再取り込み阻害剤、セロトニンノルエピネフリン再取り込み阻害剤、ガバペンチンである。行動療法と代替療法の介入試験が行われているが根拠はまだ限られている。

The opioid epidemic and its impact on orthopaedic care
7-May-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-05/aaoo-toe050715.php
米国人は世界人口の5%以下であるが世界のオピオイド供給量の80%を消費し、世界で最も多く処方されているオピオイドであるヒドロコドンの約99%を消費している。米国の医師のうち整形外科医は3番目に多くオピオイドを処方している。最も多いのはプライマリケア医で次が内科医である。過去数十年で米国のオピオイド使用は急増しその悪影響も劇的に増加している。非オピオイド剤の処方は変わっていない
The Journal of the American Academy of Orthopaedic Surgeonsに発表されたレビュー。