食品安全情報blog過去記事

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論文

Soy isoflavone supplement does not improve symptoms for poorly controlled asthma
26-May-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-05/tjnj-sis052115.php
JAMAの5月26日号に発表された約400人の子どもや成人を含む無作為化試験
イソフラボン100mgを含むサプリメントは喘息患者に使うべきではない、という結論

Study finds association between exposure to aflatoxin and gallbladder cancer
26-May-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-05/tjnj-sfa052115.php
JAMAの5月26日号に発表されたチリでの小規模研究。チリでは女性のがん死因の上位が胆嚢がんでしばしば唐辛子を含む食品のアフラトキシン汚染がみつかっている。2012年4月から2013年8月までに行った予備的試験で、血漿アフラトキシンアルブミンの付加体と胆嚢がんについての症例対照研究を行った。アフラトキシン付加体濃度はがん患者で多かった。胆嚢がん患者36、胆石患者29、コントロール47と少人数ながら統計学的有意差があった。

Dietary Guidelines for Americans linked to lower death rates in population in southeast US
26-May-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-05/p-dgf052215.php
主に低所得層の40-79才の成人米国人84735人を含むSouthern Community Cohort Study (SCCS)のデータを解析した結果。PLOS Medicineに発表。食事ガイドラインに従う率が高いことと心血管系疾患、がんその他疾患での死亡率の低さに関連がある

  • 研究が、食物繊維を増やすことがが糖尿病発症リスクを下げるという根拠を加える

Study adds to evidence that increasing dietary fiber reduces the risk of developing diabetes
26-May-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-05/d-sat052215.php
Diabetologiaに発表されたEPIC-InterAct Studyの解析。特に穀物の繊維。
(全粒穀物が推奨される根拠はかなり強力なのだが、これって精白米は良くないという話で、日本人の糖尿病の特徴とも整合性がある。かといって玄米はヒ素とカドミが問題で、何より食べにくい)

  • 補完代替薬についての信念ががん患者での使用を予想する

Beliefs about complementary and alternative medicine predict use among patients with cancer
26-May-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-05/w-bac052215.php
CANCERにオンライン発表された研究。ペンシルベニア大学Perelman医学部の胸部乳腺消化管腫瘍クリニックでの2010年6月から2011年9月の間の969人の調査で、補完代替医療を信じる傾向が高かったのはより若い、女性、大学教育を受けている患者だった。病状や人口動態的特徴よりも補完代替医療への信仰のほうが使用に影響する。

  • 大麻の使用は予防、削減あるいは遅らせることができる

Cannabis use can be prevented, reduced or delayed
26-May-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-05/uom-cuc052215.php
現実世界での学校ベースの介入試験は、リスクに晒されているティーンエージャーが影響されることを示した
大麻使用者は神経認知機能欠損、教育や職業上の達成度低下、交通事故、神経症状悪化、精神疾患発現などのリスクがあるが、青少年は特にリスクが高い。モントリオール大学の研究者らがロンドンの学校で9年生を対象に介入を行った結果を報告した。

Unorthodox Alternative Therapies Marketed to Treat Lyme Disease
Paul M. Lantos
Clin Infect Dis. (2015) 60 (12): 1776-1782
http://cid.oxfordjournals.org/content/60/12/1776.abstract
医学的に説明できない症状で慢性ライム病と考える人たち向けに販売されている治療法を検索して30以上の治療法を同定した。酸素療法、活性酸素療法、エネルギーや放射線療法、栄養療法、キレート療法、重金属療法(銀点滴)、医薬品使った療法や幹細胞移植などが宣伝されていたが、医学文献では効果が立証されておらず、ほとんどの場合根拠はなかった。
ビスマスを含むBismacineの注射では米国で少なくとも1人死亡している。費用は数千ドル
(ライム病はダニに刺されて感染する病気、慢性ライム病は多分存在しないと多くの人が考えているが詐欺師が宣伝している病気)

  • 高齢者の飲酒と心臓の構造と機能

Relationship Between Alcohol Consumption and Cardiac Structure and Function in the Elderly: The Atherosclerosis Risk in Communities Study
Alexandra Gonçalves et al.,
Circulation: Cardiovascular Imaging. 2015; 8: e002846
http://circimaging.ahajournals.org/content/8/6/e002846.abstract
オープンアクセス
地域におけるアテローム動脈硬化リスク(ARIC)研究の4466人、平均年齢76才、60%女性の心エコー検査と飲酒量の自己申告をもとに評価した。飲酒量の増加は心臓の構造と機能に小さな変化をもたらし、女性の方が男性よりアルコール感受性が高いようで、どんな量でも有害のようだ
エディトリアル
Editorials
Alcohol Consumption and Myocardial Remodeling in Elderly Women and Men
http://circimaging.ahajournals.org/content/8/6/e003523.extract
(アルコールのメリットとされるものがどんどん少量側になっていく。今や女性については飲まないのがベストでほぼ確定。男性は微かに残るが日本人だとないかも?)