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  • 食物繊維と2型糖尿病リスクについての研究への専門家の反応

SMC
expert reaction to study investigating dietary fibre and type 2 diabetes risk
May 26, 2015
http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-study-investigating-dietary-fibre-and-type-2-diabetes-risk/
グラスゴー大学代謝医学教授Naveed Sattar教授
この極めて大規模で強力な研究は食物繊維の摂取量の多さと糖尿病のリスクの低さが関連する可能性についてさらに根拠を加えるものだが、少しひねりを加えている−それは食物繊維の摂取量の多さがBMIの低さと関連しているように見えるということである。別の言い方では、繊維を多く食べると体重が減るのに役立つので糖尿病リスクが下がるのかもしれない。しかしこれは公衆衛生上の助言にするほど強い根拠だろうか?この根拠の性質は因果関係を証明できない−食物繊維を多く食べる人は他のリスクを下げるような行動をとる可能性が高いがそのような行動を正確に測定して修正することはできない。従って我々に必要なのは食物繊維の肥満や糖尿病リスクに与える影響を調べる介入試験である。試験はエビデンスのゴールドスタンダードだが栄養学の分野では実施が難しい。しかし我々はやらねばならない。栄養の分野は想定だらけで質の高い試験が少ない。栄養研究者は、食物繊維のように、根拠が好ましい影響を示唆していて強いなら、無作為試験を行うべきである。
難消化性デキストリンはトクホで売ってることだし倫理上問題がなく比較的簡単そうだからちゃんとした臨床試験があってもいい。ごはんに混ぜるとか。評価はもちろんトクホのようないいかげんなものではなく、ハードエンドポイントで。)