食品安全情報blog過去記事

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メディアが科学は今や「炭水化物」がまた良いことを証明したとみなす

Behind the headlines
Media reckons science now proves 'carbs' are fine again
Friday May 29 2015
http://www.nhs.uk/news/2015/05May/Pages/carbs-now-good-for-us.aspx
Mirrorが「長生きのためには良い炭水化物をもっと食べてタンパク質を減らそう」と報道した。メディアは先週炭水化物を減らそうと言ったばかりである。実際には最近の反炭水化物も今日も炭水化物推進も政府の食事に関する助言を変えていない。
今日のニュースは少数のマウスでの短期間の研究を引用している。マウスの実験は英国人の公衆衛生にあまり影響しないのであてにしないのが常に安全だが、今日のニュースも例外ではない。そしてこの研究では「良い」炭水化物や「悪い」炭水化物を調べてはいない。そうではなくマウスは3種類の餌のどれかを無制限あるいはカロリー制限下で与えられている。全ての餌の脂肪は20%だがタンパク質と炭水化物の比は違う。予想通りカロリー制限したマウスの体重は減りメタボリックの指標も良かった。低タンパク質高炭水化物食を無制限に与えられたマウスは最も多く食べたが他の群より体重は増えなかった。研究者らはこれがエネルギーをより多く燃やしたからだという。しかしこれまでの研究の報告と違い対照群がないなど限界がある。政府の食事に関する助言は変わらない