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情報更新−ヘルスカナダは乳児を飲料水の藻類毒素から守るためのガイダンスを提案

Information Update - Health Canada proposes guidance to protect Infants from Algal Toxins in Drinking Water
June 17, 2015
http://healthycanadians.gc.ca/recall-alert-rappel-avis/hc-sc/2015/53821a-eng.php
ヘルスカナダと飲料水についての地域委員会は小さい乳児の保護者向けに藍藻大発生時期の粉ミルクの調整に水道水を使う場合の助言を更新する。
カナダの飲料水ガイドラインは飲料水中の藻類毒素の最大基準値を、小さい子どもを含む一般人の健康を守るように設定している。予防的措置としてカナダはこの飲料水ガイドラインの変更を提案していて、藻類大発生の時期あるいは飲料水にミクロシスチンが検出された場合には乳児用ミルクの調整にはボトル入り飲料のような別の飲料水を使うことを住人に助言するよう勧めている。この乳児向けの改訂助言は、ヘルスカナダと米国EPAの藻類大発生時の毒素についての科学の共同評価による。ほ乳瓶でミルクを与えられている乳児(1才まで)は体重当たりの水の摂取量が多いためにミクロシスチン暴露量が増える可能性があることを考慮した。
この助言は、カナダで藻類大発生の季節が近づいてきたために現在公表されている。この変更案は公式には今年後半の飲料水基準改定案への意見募集によりレビューされ、更新情報もカナダ人に公表される。
ミクロシスチンは藍藻の作る毒素で、天然に湖や川や湿地にいる。大量に発生すると「大発生bloom」とよばれる。ある種の藍藻は細胞内に毒素を貯蔵し死亡したり壊れたりすると水中に放出される。これらの毒素はヒト健康にリスクとなり肝臓や神経系に影響する。
カナダでは、肝毒性のあるミクロシスチンを作る藍藻がよく見られる。