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秋になりました、キノコ狩りの季節です:中毒事故を避けるためのアドバイス

Autumn is here, and with it comes mushroom foraging: our recommendations to avoid poisoning incidents
02/10/2015
https://www.anses.fr/en/content/autumn-here-and-it-comes-mushroom-foraging-our-recommendations-avoid-poisoning-incidents
秋はカゴを持って森にキノコ狩りに行く季節。毎年フランスでは野生のキノコの摂取により約千件の毒性事例が発生する。リスクなくキノコ狩りを楽しむためのアドバイスを紹介する。
秋にはヤマドリタケ、シャントレル、ポルチーニ茸を探しに自然の中を散歩するものである。だが、病気にならずに採ったものを楽しむために、違う種類の識別方法や、いくつかのアドバイスに従うことが重要である。
2015年6月29日〜8月30日の間、フランス国立衛生監視研究所(InVS)は既に野生のキノコの摂取による212例の食中毒を認識していた。このため、InVSはキノコ採集者への注意を発表した:

 新鮮さをわずかでも疑う場合や種類に完全に自信があるわけではない場合は決してキノコを採ってはならない。ある種の毒性の高いキノコは食べられる種類にかなり似ている;
 新鮮なキノコだけを採り、識別を容易にするためにキノコ全形(かさと柄)を採ること;
 キノコが大量の汚染物質を吸収している可能性があるので、道端、工場の敷地、処分場などのキノコを採ることは避けること;
 カゴ、木箱、箱にキノコを分けておくこと、腐敗が促進する可能性があるので決してプラスチックバッグに入れてはいけない;
 1つの毒キノコが他のキノコを汚染する可能性があるので、採った種類ごとにキノコを分けておくこと;
 キノコを採ったり触ったりした後に手を徹底的に洗うこと;
 キノコの専門家にチェックしてもらうまで収穫したものを食べてはいけない:薬剤師または菌学団体あるいは菌学会に連絡すること。
 冷蔵庫で正しくキノコを保存し、採ってから2日以内に食べること;
 野生のキノコは生で食べず、大量に食べるのは避けること。ゆっくり時間をかけて少量を食べることと、十分に調理することが望ましい。
一般的に、疑わしきは捨てること!

中毒が発生したら何をすればよいか?
キノコ中毒の健康影響は重大になるおそれがあり、深刻な消化器疾患、腎障害、移植を必要とする肝臓障害、死亡を含む可能性がある。
野生で採取したキノコを食べた後に1つ以上の症状(震え、めまい、視覚障害、吐き気、嘔吐など)が出たら、すぐに中毒管理センターに電話するか、あなたの地方の緊急医療サービスやホットラインに電話すること(フランスではダイヤル15番)。
症状は摂取後12時間以内に最もよく表れるが、ある事例では中毒作用はもっと後に生じることがある。
直近のキノコ料理を食べた時間や回数と最初の兆候が現れ始めた時間に注意を払い、確認のためにキノコの残りを取っておくことが重要である。

追加情報
・キノコ狩りのアドバイスに関する記事
https://www.anses.fr/en/content/gathering-and-consuming-wild-mushrooms
テングタケ中毒症候群の原因となるタマゴテングタケとその他のキノコに関する食品由来の生物学的ハザードデータシート(フランス語、間もなく英語)
https://www.anses.fr/en/system/files/BIORISK2014sa0232Fi.pdf