食品安全情報blog過去記事

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その他

  • 中国ハーブと医薬品の組み合わせは有害になる可能性

Chinese herbs mixed with medications can be hazardous
By Pamela Fayerman, Vancouver Sun October 14, 2015
http://www.vancouversun.com/health/chinese+herbs+mixed+with+medications+hazardous/11438616/story.html
処方医薬品を使いながら伝統的中国ハーブを使うことは命に関わる反応を誘発する可能性がある。バンクーバーの中国移民の調査で、多くの人が伝統ハーブを使いながら医師には話していないことがわかって、医学生のグループが危険を知らせる注意チャートを開発した。BC Medical Journalに発表

  • ストレスの驚くべきベネフィット

The Surprising Benefits of Stress
by Peter Jaret | October 14, 2015
http://www.berkeleywellness.com/healthy-mind/stress/article/surprising-benefits-stress
ストレスの生物学を研究しているUC Berkeley准教授Daniela Kaufer博士との一問一答。彼女の最近の研究で、ある種のストレスには驚くべき利益があることが示されている。Kaufer博士は良いストレスと悪いストレスとの違いについて説明し、ストレスフルな出来事に健康的に反応するためにどうすれば良いかについて指摘する。
・ほとんどの人はストレスは悪いことだと思っている。いいこともあるのか?
・あなたはどうやってストレスの影響を測定しているのか?
・ヒトについては?対応できる量のストレスは脳の力を増やす?
・多すぎるストレスが有害になるのはいつ?
・あなたはストレスの脳への影響を調べているが他の人体部分については?
・ストレスを有害なものではなく利益のあるものにするために役立つ方法は?
ストレスを破滅的とみなすより、ポジティブな態度、辛いことにも耐えられると自分を信じていたほうが良い。それから周囲のサポート。辛いときに頼れる家族や友人がいるとより上手にストレスを扱える。社会的サポートはストレスを緩和する。もう一つは運動。
(わりと常識的な話。○○は危険、××で恐ろしいことになる、みたいな根拠に乏しい警告は実害がある)

  • 特集:何故昆虫は理想的動物飼料になりうるか

Scienceニュース
Feature: Why insects could be the ideal animal feed
By Kai Kupferschmidt 14 October 2015
http://news.sciencemag.org/europe/2015/10/feature-why-insects-could-be-ideal-animal-feed
EFSAが昆虫の食品や飼料としてのリスク評価を発表した。
食品廃棄物が昆虫の餌として使え、昆虫を家畜飼料にするのは環境に良く、将来が期待できる

  • 政策についての助言:専門家を賢く使う

Natureコメント
Policy advice: Use experts wisely
William J. Sutherland & Mark Burgman
14 October 2015
http://www.nature.com/news/policy-advice-use-experts-wisely-1.18539
政策決定者はアドバイザーがどう判断し予想したのかについてのエビデンスを無視している、とWilliam J. Sutherlandと Mark Burgmanは警告する
多くの政府は根拠に基づいた政策を目指し、よく使われる方法としては極めて高位とみなされている個人の専門家に助言を求める、専門家委員会を招集する、などである。しかしながら専門家の意見の正確さと信頼性は無数の認知的脆弱性により危うい。推測は専門家の価値観、気分、その助言による損得、意見を求められた文脈に影響される。専門家は通常これらの主観的影響には気がつかない。幸い彼らの判断の正確性と増し補正するための方法がある。残念なことにこれらの方法はほとんど使われていない。専門家を非専門的に使うことは情報の正確さを減らし、しばしば政策の失敗をもたらす。
(以下長い)
専門家の助言を改善する8つの方法
・集団を使う。個人の推定より良い
・メンバーを注意深く選ぶ。専門以外の分野では専門性は劇的に減る
・スターに誘引されないこと。年齢や論文数や学会の役職は能力と関係ない
・均一にしない。多様な方が良い
・意見に重み付けをする。試験問題を行って専門家の能力を計算せよ。
・専門家を訓練する。訓練は能力を向上させる
・フィードバックを与える。間違いがすぐわかる人の方が正確な判断をする

  • 腸内微生物と能の関連に関心

Nature特集
The tantalizing links between gut microbes and the brain
Peter Andrey Smith 14 October 2015
http://www.nature.com/news/the-tantalizing-links-between-gut-microbes-and-the-brain-1.18557
神経科学者らが腸内細菌が脳の発達や行動に影響を与えるのではないかというアイディアを調査中
これからという話。イラストが

Natureワールドビュー
Consider all the evidence on alternative therapies
14 October 2015
http://www.nature.com/news/consider-all-the-evidence-on-alternative-therapies-1.18547
補完医療を直ちに却下するのではなく調査してメカニズムを取り入れようとJo Marchantは言う
先週英国のプリンセスアレクサンドラ病院NHSトラストがエッピング(地名)の病院でレイキセラピストを雇おうとしたときに、Twitterでの反応は「馬鹿げている」「冗談だろ」「NHSがすべきではない」というものだった。年22236ポンド(34000米ドル)でこの人は「患者にがんとともに生きる際の感情的、身体的、精神的問題とつきあえるようにレイキ/スピリチュアルヒーリングを行う」。この求人への批判者は根拠に基づいたアプローチを主張している。彼らはエビデンスを見直すべきだ−なぜなら代替療法の利益を無視するのは単純化しすぎで間違っているからだ。私はレイキやスピリチュアルヒーラーの疑似科学的主張を採用しろと言っているわけではない。彼らがヒトの「エネルギーフィールド」を操作できるなどという根拠はない。他の多くの代替療法同様、これらは臨床試験ではプラセボ効果しかない。しかしだからといって価値がないわけではない。重大な病気になった患者の複雑な心理的身体的反応を無視するのは役にたたない。プラセボ効果はしばしば薬物同様の身体的反応を引き起こす。
(以下略
Jo MarchantはCure: A Journey into the Science of Mind Over Bodyという本を出版予定のジャーナリスト
Natureは時々こんなトンデモを掲載する。コメント欄に批判。)