食品安全情報blog過去記事

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その他

  • 気候変動懐疑者がオーストラリアからの資金提供を失う

ScienceInsider
Climate change doubter loses Australian funding
By Leigh Dayton 22 October 2015
http://news.sciencemag.org/scientific-community/2015/10/climate-change-doubter-loses-australian-funding
かつてオーストラリア保守政府のお気に入りだった議論の多い気候変動否定者Bjørn Lomborgが豪州での地位とお金を失った。教育大臣Simon Birminghamが議会委員会で、Lomborgのコペンハーゲンコンセンサスセンターのオーストラリア版を設立するための300万ドルの資金提供を止めると語った。先の、2009年に気候変動を“全くの戯言absolute crap”と否定していたTony Abbott首相の政府は、オーストラリアコンセンサスセンター(ACC)設立を熱心にサポートしていた。9月15日に長く気候変動対応を支持してきたMalcolm TurnbullがAbbottに代わり、徐々に政府の方針を変更してきた。
政府の資金が無くてもどこかの大学がLomborgと一緒に働きたいと望めばそうすることはできる、とBirminghamは述べている。
(Lomborgは気候変動否定論者ではないというコメントがついていて議論になっている)

Scienceニュース
Antiaging protein is the real deal, Harvard team claims
By Jocelyn Kaiser 21 October 2015
http://news.sciencemag.org/biology/2015/10/antiaging-protein-real-deal-harvard-team-claims
科学者が最初に吸血鬼のような実験で、高齢マウスと若いマウスの循環器系を結合すると高齢マウスが若返るようにみえることを示したのは1950年代に遡る。最近十近くのラボがこの効果を説明できる若い血液中の因子を発見する競争をしている。そしてハーバード大学のグループがそのようなアンチエイジングタンパク質の一つを見つけたと主張する、その分子についての研究には欠陥があるという主張に反論する論文を発表した。
ハーバードの幹細胞生物学者Amy Wagers、ハーバード付属Brigham and Women’s病院の心臓学者Richard Leeとその同僚らはGDF11タンパク質が若い血の影響を説明できると主張する。彼らはGDF11の血中濃度は高齢マウスで低下し、GDF11を注射すると加齢に伴う心臓の肥厚を一部元に戻すことができると報告した。昨年Scienceに発表した二つの論文ではWagersらはGDF11が齧歯類の筋肉と脳を若返らせると報告した。
しかしノバルティス生命医学研究所のDavid Glassらのチームはハーバードのチームが使った抗体はミオスタチンとも交叉反応し、別の測定系でラットやヒトでGDF11は実際には加齢に伴って増加すると結論した。そして今回はWagersらのグループがノバルティスの使った検査法に欠陥があると言う。さらに最近のテンプル大学の心臓生理学者Steven HouserらによるGDF11の注射が高齢マウスに効果はなかったという主張にも反論した。Wagersらによると市販のGDF11は実際のタンパク質の活性で相当なばらつきがある。

Health and Wellness Sites We Like
by Berkeley Wellness | October 23, 2015
http://www.berkeleywellness.com/article/health-and-wellness-sites-we
ウェブサイトのリスト。

  • ラッキング反対者が砂ががんリスクだと主張して笑いものになる

Fracking opponents ridiculed for claiming sand is cancer risk
updated at 12:01AM, October 20 2015
http://www.thetimes.co.uk/tto/environment/article4590730.ece?source=acsh.org
環境団体Friends of the Earthが、お金儲けのためにフラッキングに使う砂でがんになると恐怖を煽っていると批判された。Friends of the Earthはフラッキングをやめさせるための寄付を募るパンフレットを数千枚配っていて、そのなかで「地下から有毒化学物質の混合物を含む水を何百万リットルも汲み上げ、それはあなたの飲料水にも入る」ので地域の人たちが発がん物質に暴露されるという。
その中で「ポリアクリルアミドを使う。アクリルアミドは発がん性の可能性が高い。フラッキングに使われる砂にはシリカが含まれる。シリカは発がん物質である」と書いている。
(デモの様子がいつもの光景。「安全なフラッキングは存在しない」「フランスとドイツではフラッキングは禁止されている」という黄色いプラカード。)