食品安全情報blog過去記事

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その他

E. Coli Outbreak Shows Vulnerabilities Of Big Chains Using Local Food
by Conrad Wilson OPB | Nov. 5, 2015
http://www.opb.org/news/article/e-coli-outbreak-show-vulnerability-of-big-chains-using-local-food-/
ワシントンとオレゴンの保健当局はChipotleレストランの大腸菌の原因を調査中。これまで40人ほどを病気にしてそのうち1ダースほどを入院させた食材はわかっていない。
正直に言うと、常に原因究明に成功するわけではない、とFDAの担当者は言う。
オレゴン農務省の食品安全担当官は「大量に農産物を購入している小売店は国際的に生産者に食品安全基準に従うように要求している。国内では任意で、多くの農家は従っているがやがて法により要求されるようになる。」という。オレゴン州立大学のLarry LevはChipotleができるだけ地元のものを使おうとしたことがアウトブレイクを起こしやすくしたと言う。小規模農家などがたくさん関与すると事故がおこりやすく原因究明も難しい。

  • ミルクは良い、あるいは捨てるべき?

Is milk good for me, or should I ditch it?
Veronique Chachay and Marina Reeves, The Conversation ·
http://scroll.in/article/767195/is-milk-good-for-me-or-should-i-ditch-it
何十年も公衆衛生メッセージは我々に牛乳を飲むことを勧めている。
しかし最近乳製品が批判されることがある−原始人ダイエットの提唱者や動物の福祉支持者だけでなく。ミルクをたくさん摂ることと骨折やがんや早期加齢と関連があるという研究がある。ミルクがいいのか悪いのか答えが欲しいと思うだろう。しかし現実にはそれは状況による。どのような種類のものをどれだけ摂取するか、あるいはあなたが痩せ手イルカ太っているか、年齢や健康状態、アレルギーがあるかなどによる。
ここでは牛乳が悪いという主張の根拠を見てみよう
・慢性疾患リスクを増やす
・牛乳は牛のものでヒトのためものではない
・ミルクで加齢が早まる
・飽和脂肪が多い
・ミルクはホルモンと農薬と抗生物質のカクテル
(オーストラリアにも牛乳悪玉説があるんだ。根拠のない中身もほとんど一緒っていうのは何故だろう)

  • 服薬していて毎日ペプシを8L飲んでいた母親の死亡にはカフェインが寄与した

Caffeine contributed to death of mum on prescription drugs who drank 8 litres of Pepsi every day
5 Nov 2015
http://www.mirror.co.uk/news/uk-news/mum-died-after-excessive-consumption-6764742
Victoria Lane 38才は、薬の副作用でドライマウスになるためペプシマックスの2L入りボトルを毎日4本飲んでいた。そのカフェインが処方薬と一緒に彼女を殺した、と審問官がいう。Lane氏は16才の時に重大な交通事故にあって以来不安とパラノイアに苦しみ1日に最大1Lのウォッカを飲むようになっていた。しかし審問官はウォッカの影響は否定した。

  • 「オルトレキシア(正しい食事病)」−インターネットの定義によると健康的な食生活という強迫観念

‘Orthorexia’ - an obsession with healthy eating as defined by the Internet
Hamilton Spectator  By Sarah Kaplan
http://www.thespec.com/living-story/6082754--orthorexia-an-obsession-with-healthy-eating-as-defined-by-the-internet/
今週話題になったClaudia McNeillyの長いBroadlyの記事の見出しは「「クリーンな食生活」がいつ摂食障害になるのか?」である。発表して24時間以内に「オルトレキシア」がFacebookのトレンドになり数千のコメントが集まった。半分は「私は食べるものに何か悪いものが入っていないかものすごく心配でたまらなくてそれが何なのかわからなかったけれどとうとうオルトレキシアという言葉をみつけた」といったような熱烈に歓迎するものだった。半分は「健康的な食生活が恐ろしいことになるわけがない。ジャンクフード業界の回し者」といった怒りに満ちた侮蔑だった。
精神科のマニュアルにはないこの摂食障害については何度もオンラインを賑わせている。正式な診断ではないが、何時間もオンラインで食品を探し続けた人にとっては「クリーンな食生活」への執着の完璧な説明である。この病態はオフラインでも存在するがオンラインでの食品に関するブログなどで悪化する。
(略)
20年前は摂食障害患者の多くはベジタリアンだった。今はオーガニックだったり乳糖不耐だったりグルテンアレルギーだったりする、とJohns Hopkins摂食障害計画部長のAngela Guardaはいう。依存する対象は違うがもとにある原因は同じである。
(略)
痩せた身体と偽りの完璧さを誇示するソーシャルメディア摂食障害の関連がしばしば指摘されている。ソーシャルメディアに溢れるメッセージが摂食障害を育む。ただインターネットだけが問題だとは思わない、とカリフォルニア大学摂食障害計画部長Walter Kayeはいう。「重い摂食障害には生物学的理由があり、文化だけのせいではない。しかし人々の食品やボディイメージや食品中の化学物質への関心が大きくなると、もともと不安になりやすい人たちや摂食障害がある人はそれを吸収してしまう」

  • 磁石タンパク質研究論争の後神経科学者が解雇される

Natureニュース
Neuroscientist fired after dispute over magnetic-protein research
David Cyranoski 05 November 2015
http://www.nature.com/news/neuroscientist-fired-after-dispute-over-magnetic-protein-research-1.18719
中国の大学が共同研究に関する合意を破ったとされる研究者を解雇
北京の清華大学が磁場を感じることができるタンパク質に関する仕事で論争になっている神経科学者Zhang Sheng-jiaをクビにした。大学は理由を明らかにしていないが研究者は抗議している。Zhang Sheng-jiaはScience Bulletinに磁場で線虫の神経細胞を操作できたという論文を発表したが、近所の北京大学のXie Canが、その論文はCanの査読中の論文が発表される前に発表されるべきではなかったと取り下げを要求している。
(主導権争い?)

  • 特集:議論の多い企業が赤ちゃんを作る新しい方法を提供

Scienceニュース
Feature: A controversial company offers a new way to make a baby
By Jennifer Couzin-Frankel 5 November 2015
http://news.sciencemag.org/biology/2015/11/feature-controversial-company-offers-new-way-make-baby
2014年8月11日に人気のある不妊フォーラムの匿名ユーザーが「私は47才でOvaScienceのウェブサイトに注目している。今後数年で新しい3つの治療法が利用できるようになるという。これについて情報をもっている人はいない?」と書いた。それから14ヶ月、3500以上のリプライがあり多くがこの会社の約束に期待を寄せていた。OvaScienceは2011年に立ち上げられてからベンチャー投資家が大量に資金を提供し株式を公開してから2億ドル以上を集めている。
OvaScienceの方法はAUGMENT(増強)とよばれ、患者の卵巣から手術で卵前駆細胞を取り出してミトコンドリアを抽出しそれを使って卵細胞を「若返らせて」IVFの成功率を上げるというものだが、これに効果があるという科学的コンセンサスはない。
不妊治療を求める女性達はどんなにお金を払っても世界のどこにでも行く。
最初のOvaScienceベビーは4月にカナダで生まれた。カナダでは不妊治療は地方により監視されていて一般的に医師の自主規制である。米国ではFDAがAUGMENTには他の新規治療法同様の臨床試験が必要だと警告しているがOvaScienceはFDAとはあまり対話していない。どこかの国でできればそれで将来は明るいと考えている。投資家も同意する。マーケットは非常に魅力的で顧客は非常に強い動機がありお金になる。AUGMENT一回で15000-25000ドル、プラス手術の費用がかかる。
(科学についても長い説明があるのだが略。不妊治療って泥沼になりやすい。そこにいろんなものがつけ込む。妊活サプリとか食事とか何いってんだというようなものばかり)