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韓国国民の加工肉・赤肉の摂取レベルは懸念するほどではない

農畜水産物政策課/食品危害評価課 2015-11-02
http://www.mfds.go.kr/index.do?mid=675&pageNo=2&seq=29262&cmd=v
食品医薬品安全処は最近WHO傘下のIARCがハム・ソーセージなどの加工肉と赤肉をそれぞれグループ1と2A発がん物質に分類したことに関して、現在我が国の大部分の国民の摂取水準は懸念するほどではないと発表した。
ただし、国民の食生活パターンが変化しているし加工肉と赤肉消費が増加している状況などを考慮して国民健康のための適正摂取ガイドラインを提示する計画である。
今回のWHO発表は加工肉と赤肉ががん増加に与える影響についての既存研究を整理したもので適正摂取量基準を提示したわけではない。加工肉と赤肉の適正摂取量などガイドラインを公式に提示する事例(イギリス、オーストラリア)は多くはない。
【国民の加工肉・赤肉摂取実態】
韓国民の加工肉と赤肉摂取実態、諸外国勧奨基準、WHO発表内容、肉類の栄養学的価値などを総合的に検討した結果、現在国民が摂取する加工肉と赤肉は懸念するほどではない。
10月30日に開催した食品・医学専門家会議でも現在まで調査された資料をもとにした場合それほど心配する必要はなく、今回のIARC発表は過度な加工肉摂取に対する警告のメッセージで食べてはいけないと拡大解釈する必要はないという意見を提示した。
実際で‘10年から’13年までの国民健康栄養調査を分析した結果、国民の加工肉摂取量は1日平均6.0g水準でWHOが発表した加工肉50g摂取ごとに発がん率が18%ずつ増加するという内容を参考にすると国民の加工肉摂取水準は懸念するほどではない。
また加工肉発色及び保存に使われる亜硝酸ナトリウムの国民の1日摂取量(‘09年~’10年)はWHOのADI(0-0.06mg/kg body weight )の11.5%に過ぎなかった。
赤肉についても1日平均摂取量は61.5g水準でWHOが発表した100g摂取で発がんが17%ずつ増加するという内容を参考にすれば心配するほどではない。
参照としてIARCは全世界の赤肉摂取人口の中間摂取量を1日50~100g、たくさん取る場合を1日200g以上としている。
諸外国の加工肉と赤肉摂取勧奨量(イギリス70g、オーストラリア65g〜100g)と比べた時も国民1日平均摂取量67.5gは外国で提示した勧奨量と同水準である。
ただし、赤肉摂取が相対的に多い成人男性と加工肉摂取が相対的に多い成長期青少年の場合、野菜など多様な食品摂取と適当な運動とバランスの取れた食習慣を維持する必要がある。
【適正摂取ガイドライン提示】
食薬処は肉類がタンパク質、ビタミンなどの供給源として必要な食品ではあるが加工肉及び赤肉摂取平均を上回る消費者層が一部あり最近増加傾向であるなどのパターンを勘案して国民の適切摂取のためのガイドラインを提示する計画である。