食品安全情報blog過去記事

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連邦保安官局がkratomを含むダイエタリーサプリメントを押収

US Marshals seize dietary supplements containing kratom
January 6, 2016
http://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm480344.htm
FDAは本日、FDAの要請により連邦保安官局がkratomを含むと表示されているダイエタリーサプリメント約9万ボトルを押収したと発表した。この製品はイリノイ州のDordoniz Natural Products LLC社の製造したものでRelaKzproというブランド名で販売されていて40万ドル以上に相当する。
FDAの規制担当副長官Melinda Plaisierは「我々はkratom(クラトム?)を公衆衛生上のリスクがあり濫用の可能性のある植物油来成分であると同定した。」と述べた。「FDAはこれらの新規食品成分を、特に通知義務を無視した場合には、アメリカ人の健康を守るという我々の任務の一環として、法的権限を総動員して対応し続ける」
Mitragyna speciosa通称kratomはタイやマレーシア、インドネシアパプアニューギニアで自生する植物の成分である。Kratomは多数の臓器に毒性があり、呼吸抑制、嘔吐、神経過敏、体重減少、便秘などの健康影響がある。また麻酔作用や興奮作用があり攻撃性や筋肉や骨の痛みなどの禁断症状がある。
2014年2月にFDAはkratomを含むダイエタリーサプリメントや成分については検査無しに輸入を留め置くことができる輸入警告を発行した。
2016年1月には食品安全近代化法により改訂された食品医薬品化粧品法に基づいてRelaKzproの輸入を差し止めた。この法的権威ではFDAはその製品が不正商標表示や異物混入があると信じる理由がある場合には食品やダイエタリーサプリメントを差し止めることができる。押収などのさらなる対応をとるかどうか決めるまで最大30日販売を差し止めておける。
司法省はFDAの要請により、イリノイ北部地方裁判所に、kratomは病気や傷害の不当なリスクとはならないという納得できる情報のない新規食品成分であり、従ってkratomを含むダイエタリーサプリメントは食品医薬品化粧品法のもとで異物混入されたものである、といった主張を含む訴状を提出した。
FDAは消費者に対しkratomを含むと表示されているどのような製品も使用しないよう警告する。
http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20140926#p6