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食品添加物としてのエリソルビン酸(E 315)とエリソルビン酸ナトリウム(E 316)の再評価に関する科学的意見

Scientific Opinion on the re-evaluation of erythorbic acid (E 315) and sodium erythorbate (E 316) as food additives
EFSA Journal 2016;14(1):4360 [51 pp.]. 20 January 2016
http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/4360
食品添加物エリソルビン酸(E 315)とエリソルビン酸ナトリウム(E 316)の使用は食品科学委員会(SCF)が評価し、許容一日摂取量6 mg/ 体重kg /日が設定されている。エリソルビンの腸官吸収はマウスとモルモットの研究で24時間以内にほぼ完全に排出されることが報告された。エリソルビン酸とエリソルビン酸ナトリウムの急性毒性は低く、入手可能な亜慢性毒性試験による有害影響の兆候はなく、遺伝毒性や発がん性に関する懸念はない。発がん性試験での体重減少に基づき無毒性量(NOAEL) 650 mg/kg bw/日を導出した。エリソルビン酸ナトリウムの出産前発達毒性研究では母体と発達毒性の影響は見られなかった。パネルは毒性データの一部が不足していることを認めたが、ADIを導出するのに通常の安全係数100以上を用いる必要はないとした。そのため、パネルは現在のADI 6 mg/kg bw/dayを改正する理由はないと結論した。食品添加物としての使用によるエリソルビン酸とエリソルビン酸ナトリウムの食事からの複合暴露が計算された。どの年齢集団でもADIが超過していないことを考慮して、パネルは許可され報告された使用量の食品添加物としてのエリソルビン酸(E 315)とエリソルビン酸ナトリウム(E 316)の使用は安全上の懸念を生じないと結論した。