食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

その他

Scienceニュース
For cholesterol study volunteer, an unsettling discovery in a Science paper: herself
By Jennifer Couzin-FrankelMay. 11, 2016 ,
http://www.sciencemag.org/news/2016/05/cholesterol-study-volunteer-unsettling-discovery-science-paper-herself
Rita Woidislawsky、68才はHDL、別名善玉コレステロールが異常に高く、約5年前に彼女のような人たちについて研究するプロジェクトに参加した。血液と数時間の時間を科学者に提供し、過去2年ほどはすっかり忘れていたが、先月びっくりするような発見がなされた。研究チームがScienceに論文を発表していて特に彼女の事例が大きく取りあげられていたのだ。自宅のコンピューターで検索すると、ニュースが彼女のことを警鐘を鳴らして伝えていたのだ。「67才(検体を採取した時の年齢)の女性はHDL濃度が非常に高いが、彼女の動脈はプラークだらけ」と、詰まった血管のショッキングな写真と一緒に掲載されていた。Woidislawskyはその写真が自分の血管だと誤解した。「私の心臓は良くない」と思った。この論文に関する報道の全てがWoidislawskyにとってニュースだった。
(以下研究者とのやりとり等長い記事)

  • ショウガ:世界の好物

Ginger: A Global Favorite
by Berkeley Wellness | May 11, 2016
http://www.berkeleywellness.com/healthy-eating/food/article/ginger-global-favorite
ショウガの栄養や種類などの紹介
(略)
ショウガは吐き気に効く伝統薬として名高いが有効だという科学的根拠はない。しかし少量なら害はなくプラセボ効果で気分が良くなる可能性がある。

  • 煙を吐く

Natureエディトリアル
Smoke out
11 May 2016
http://www.nature.com/news/smoke-out-1.19879
科学者は電子タバコの規制に関し連帯すべきだ、そうでないと巨大タバコ企業がつけいる
WHOの推定によると毎年600万人が喫煙により死亡している。電子タバコについて科学的議論をするときにはこの数値を念頭に置くのがいい。
電子タバコを巡っては、喫煙者が電子タバコに切り替えることにメリットがあるという意見と電子タバコがニコチン依存を作り出して喫煙者が増えるという意見が対立している。研究者らは真の敵−タバコ−に照準を合わせるべきである。

  • 母乳

Mothers’ milk
11 May 2016
http://www.nature.com/news/mothers-milk-1.19877
授乳中の医薬品の安全な使用は研究するのが簡単ではないが、新米親にとってはより良い情報が必要である
親たちは赤ちゃんに最良のことをしたいと強く望んでいるが、データがないなかで、しばしば自分の健康と赤ちゃんの健康の間で決断を迫られる。良く言われるのは疑わしい場合には授乳を止めるように、である。しかし事態は改善しつつある。FDAは先月授乳中の医薬品についてのワークショップを開催した。

  • 学校での成功と関連する遺伝子変異は賛否両論

Natureニュース
Gene variants linked to success at school prove divisive
Erika Check Hayden 11 May 2016
http://www.nature.com/news/gene-variants-linked-to-success-at-school-prove-divisive-1.19882
約30万人の遺伝子を解析して学校に通った年数との関連を調べた過去最大の遺伝子研究が今週Natureに発表された。74の遺伝子マーカーが教育年数と関連があった。しかし著者らは彼らが発見した74のマーカーは教育レベルに与える遺伝影響のうちたった0.43%しか寄与しないと推定している。このマーカーでは学校での成績を予想できない。また調べたのは欧州人だけなのでアフリカやアジアであてはまるかどうかわからない。
この知見には賛否両論がある。社会政策などに役立つという研究者もいれば遺伝を強調しすぎることでもっと大きな影響のある教育の質などの要因を疎かにするという指摘もある。
(これが社会学の研究だという)

  • FDAは食品の「ヘルシー」の実際の意味を再定義する

FDA to Redefine What 'Healthy' Food Really Means
May 11 2016
http://www.nbcnews.com/news/us-news/fda-redefine-what-healthy-really-means-n572426
砂糖入りのシリアルがヘルシーでアーモンドやアボカドやサーモンがヘルシーでないなんて考えられる?FDAが1990年代に現在のガイドラインを作ってから、健康的な食生活に関する関する科学が変わってきた。現在のFDAガイドラインではアーモンドやアボカドやサーモンは「ヘルシー」ではない。
一方「ナチュラル」も定義するよう圧力がかけられてきた。ナチュラルには定義がないので、その意味は企業が好きなように使われている。

  • プロバイオティクスが健康な成人に利益があることは示されていない、研究者らが言う

Probiotics not shown to benefit healthy adults, researchers say
May 11, 2016  Julie Power
http://www.smh.com.au/lifestyle/health-and-wellbeing/little-evidence-to-show-probiotics-do-anything-for-healthy-adults-20160510-gos2zf.html
人気のあるプロバイオティクス飲料やヨーグルトやサプリメントに含まれる「フレンドリー細菌」が健康な人になんらかの影響を与えるという根拠はほとんどない、とデンマークのチームのレビューが発見した。オーストラリアのスーパーマーケットや薬局にはこれらの製品が溢れている。ダノンはウェブサイトでActiviaが生きたBifidus ActiRegularisでお腹の調子を良くする、と宣伝する。ヤクルトはプロバイオティクスが有害な可能性のある細菌を減らすという。論文の主著者のOluf Pedersen教授は、これまでの研究で一部のプロバイオティクスは病気でお腹の調子が悪い人の役にたつ可能性を示唆しているが、病気でない人にとって利益があるという根拠はほとんどない、という。
オーストラリア栄養士会の認定栄養士で広報担当のJulie Gilbertは、この研究は、健康な人にとってプロバイオティクスのメリットはないことを確認した、という。もしプロバイオティクスを摂ろうと思うなら、サプリメントではなく食品まるごとを摂るべきである。病気でないなら錠剤ではなく日常的な食品のほうがいい。
消費者団体Choiceはヨーグルトのプロバイオティクスの利益の根拠を科学的に評価するのは難しい、という。欧州では食品のプロバイオティクスが健康に良いという宣伝は禁止された。Choiceによると腸内で細菌が生き残るかどうかに影響する要因がたくさんある。一部の製品には製造時の細菌数が表示してあるがその数は貯蔵等でも変わり腸内でコロニーを作る保証にはならない。さらに2008年に米国でダノンのヨーグルトに対する集団訴訟があり、人体の防衛機能を強化するとか消化を調節するという主張は変更して3500万ドルを支払った。
プロバイオティクス企業からのコメントは得られなかった
(わりとしっかり調べて報道している)

Australians failing to meet dietary guidelines
May 12, 2016
https://foodmag.com.au/australians-failing-to-meet-dietary-guidelines/
オーストラリア統計局による新しい数値では、多くのオーストラリア人は5つの主要食品グループで推奨される最小量を満たしていない。