食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

論文

  • 妊娠女性の葉酸の摂りすぎは自閉症リスクを増やす、研究が示唆

Too much folate in pregnant women increases risk for autism, study suggests
11-May-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-05/jhub-tmf050916.php
SMC参照
(摂りすぎは良くないと言っているのでまぁそんなものか、とも)

  • テントでキャンプすると難燃剤に暴露される

Tent camping could lead to flame retardant exposure
11-May-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-05/acs-tcc051016.php
Environmental Science & Technology。キャンプファイヤーなどの炎から守るためにアウトドア用のテントには難燃剤が使用されている。狭い空間でそれを吸うことにより数ngから400 ng/kg体重の暴露量になる。これはCPSCの設定した許容1日摂取量である 5 microg/kg体重より少ない

  • 新しい研究は酸化的ストレスへの感受性は必ずしも加齢とは関連しないことを示す

New research shows sensitivity to oxidative stress is not always linked to aging
11-May-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-05/uos-nrs_1051116.php
Agingに発表された研究。科学者はこれまで酸化的ストレスが多くの病気の発症に関与し加齢に影響すると信じていた。しかしこの研究では酸化的ストレス感受性は必ずしも寿命とは関係がないことを発見した。各種齧歯類の肺と皮膚の(繊維芽)細胞を異なる酸素濃度(3%と21%)に暴露して成長速度を比較した。酸素感受性が高かったのは実験用マウスのみで、野生のマウスやハダカデバネズミ、ハムスター、マスクラット、ウッドチャック、カピバラ、パカ、リス、ビーバーは酸素感受性が中程度、ラット、ジャービル、モルモット、シカネズミ、チンチラは酸素濃度に影響されなかった。
「今日人々は抗酸化物質をいわゆる不老不死の薬とみなしているが、我々の結果はそれに疑問を提示するものである。少なくともマウスを除く齧歯類では。」
(抗酸化仮説への疑問提示、はしばらく流行するだろうけれどこのペーパーは使った動物の種類がおもしろかった)

  • CDCの研究が最初に固形食を摂る年齢とその後の子ども時代の肥満の関連を調べる

CDC study looks at link between age at first solid foods and later child obesity
11-May-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-05/mali-csl051116.php
Childhood Obesityに発表されたCDCの研究によると固形食を導入する時期(4ヶ月より前か、4-6ヶ月か、6ヶ月以降か)は6才の時の肥満に影響しない

Fast casual restaurant entrées higher in calories than fast food
11-May-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-05/uosc-fcr051116.php
Journal of the Academy of Nutrition and Dieteticsに5月11日発表されたサウスカロライナ大学の研究によると、Chipotle や Panera BreadのようなファストカジュアルレストランのメニューはMcDonald'sやBojanglesのようなファストフード店より平均カロリーが多い。ファストフード店34とカジュアルレストラン28のメニューを分析し、平均カロリーがファストフードは561、カジュアルレストランは760だった。
(見たらわかるだろうに・・アメリカ人は太るのは食べ過ぎであることを何が何でも認めたくないらしい)

  • グリホサートとアミノメチルホスホン酸は母乳からは検出されない

Glyphosate and aminomethylphosphonic acid are not detectable in human milk
Michelle K McGuire et al.,
Am J Clin Nutr May 2016 vol. 103 no. 5 1285-1290
http://ajcn.nutrition.org/content/103/5/1285.abstract
モスクワ、アイダホ、ワシントン州プルマンの周辺に住む健康な授乳中の女性から母乳41、尿40検体を集めて超高感度LC-MS法でグリホサートとAMPAを測定した。
母乳の検出下限はどちらも1 μg/Lで、検出されなかった。尿はグリホサートが0.28 ± 0.38 でAMPAが 0.30 ± 0.33 μg/Lだった。オーガニック製品を食べている群とそうでない群、あるいは農場にちかいかどうかで尿中濃度に差はなかった
オープンアクセス
http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20160215#p1
ドイツとほぼ同じ結果。もともとの民間団体の検査結果が信用できないものであることは検証する前からわかってはいたのだがこれで確定、終了。ところがいまだにこんなことやってるんだよな。
母乳や尿からグリホサートが
新聞「農民」2016.4.11付
http://www.nouminren.ne.jp/newspaper.php?fname=dat/201604/2016041113.htm

  • カナダの子ども達と少年は10年前より痩せている

Canadian children and teens leaner than decade ago
May 10, 2016
http://www.cbc.ca/news/health/child-obesity-overweight-canada-1.3574911
今週のCanadian Medical Association Journalに発表されたカナダ統計局による新しい解析によると、肥満または過体重が2004年の30.7%から2013年は27%に減った。肥満率は13%と頭打ちだった。