食品安全情報blog過去記事

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論文

  • 世界のタコとイカが増加している

Scienceニュース
World octopus and squid populations are booming
By Patrick MonahanMay. 23, 2016 ,
http://www.sciencemag.org/news/2016/05/world-octopus-and-squid-populations-are-booming
1990年代後半から世界中で頭足類が良く捕まっている。Current Biologyに発表された研究で、ニューイングランドから日本の間で頭足類が1950年代から増えていると結論された。
頭足類は環境変化に適応しやすく、頭足類を食べる魚が減ったことも要因と考えられる。原因はなんであれ増えている。
イカタコを食べればいいのか?)

Telomere length in circulating blood cells does not predict asymptomatic atherosclerosis
23-May-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-05/cndi-tli052316.php
Journal of the American College of Cardiology (JACC)に発表された1459人のボランティアの参加した研究。これまで同様年齢が増えることとテロメアの長さが短いことに関連は見られたがアテローム動脈硬化とは何の関連もなかった。
テロメアの長さを測るとあなたの年齢が予想できます、だってよ。随分素晴らしい遺伝子診断ですね。6万円ですって。)

  • 発酵乳製品の抗高血圧影響を検討する

Antihypertensive effect of fermented milk products under the microscope
23-May-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-05/ehs-aeo052316.php
Journal of Dairy Scienceに発表されたレビュー。発酵乳製品は高血圧を薬を使わないで治療できると宣伝されてきたが、EFSAによればその根拠は不十分である。これまで最も良く研究されてきた生物活性ペプチドはin vitroの研究でACE阻害作用をみつけたものである。しかし高血圧自然発症ラットでの研究と無作為対照試験では抗高血圧作用は示されていない。抗高血圧作用があるという特許をとった成分を含むいくつかの発酵乳製品が市販されているがこれらの製品にはカリウムやカルシウムも含まれていてそれらが血圧に作用している可能性がある。抗高血圧ペプチドについて既に多くの研究があるもののまだ研究の余地は大きい。
(ACE阻害作用のある物質って薬と同じだから効果が出るほど入ってるなら副作用もあるだろう。そして食品中ペプチドに生理活性があるとか言っちゃうと有害影響があると主張している方の意見も認めることになるけどそれでいいの?)