食品安全情報blog過去記事

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論文

  • 屋内空気の汚染が心臓発作と死亡のリスクの高さと関連する

Household air pollution linked to higher risk of heart attacks, death
13-Jun-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-06/aha-hap060916.php
Circulationに発表された新しい研究によると、ケロセンやディーゼルを使った照明や調理や暖房などによる屋内空気の汚染に長期に暴露されることは心臓発作と死亡のリスクを高くするかもしれない。

  • 全粒穀物を多く食べることが死亡率の低さと関連する

Eating more whole grains linked with lower mortality rates
13-Jun-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-06/htcs-emw060916.php
Circulationに2016年6月13日オンライン発表されたメタ解析

  • 改訂された英国の「よく食べようガイド」は人々の健康ではなく企業の富を増やす、と専門家が主張

Revised UK 'Eatwell Guide' promotes industry wealth not public health, argues expert
13-Jun-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-06/b-ru061016.php
British Journal of Sports Medicineにオンライン発表されたエディトリアルで西スコットランド大学臨床運動健康科学研究所のZoe Harcombe博士が指摘する。Eatwell Guideは1994年に始まっているが、このガイドの根拠はRCTではない。脂肪を制限して炭水化物を強調するのは根拠に基づかない。
糖質制限派らしい。)

  • 愛は盲目−捨てられる食品に

Love is blind... to food waste
13-Jun-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-06/cfb-lib061016.php
多くの人にとって、家族で暖かい美味しそうな食べものの並んだ食卓に座ることほど楽しいことはない。世話をする人の多くはいろいろな栄養たっぷりの食事を家族のために提供するのは嬉しくて、良いこととみなされ、一部の文化では過剰な量を提供するのが普通である。これは馬鹿げたことだろうか?感謝祭のディナーを何回残したことがある?しかし研究者らはこうした善意の行動が食品とお金の無駄に繋がり、環境にもあなたの財布にも悪影響があるという。

  • あなたのお腹の食物網を明らかにする

Unraveling the food web in your gut
13-Jun-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-06/vfi-utf061316.php
近年進歩したものの、腸内微生物の生態系や性質についてはまだわからないことが多い。フランドル腸内細菌叢プロジェクトFlemish Gut Flora Projectチームはヒトの腸内細菌の半分は代謝的にはジェネラリストで残りが炭水化物やタンパク質や脂質のような特定の物質を餌にすることを観察した。Nature Microbiologyに発表。
腸内細菌の多様性がヒトの健康と関連するか?それほど単純ではない。
「我々は一般的に健康的とみなされている腸内細菌の多様性が、同時にタンパク質の発酵により不健康な可能性のある化合物を作る能力も高いことを発見した。腸内生物多様性は腸の健康のための至高の目標ではない可能性がある」

  • カフェインは3日の睡眠不足後には利益はない

Caffeine has little to no benefit after 3 nights of sleep restriction
13-Jun-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-06/aaos-chl061316.php
新しい研究によると1晩5時間に睡眠時間を制限した3日後ではカフェインを使用してももはや覚醒の度合いやパフォーマンスを改善しない。最初の2日間はプラセボに比較して精神運動警戒タスクPsychomotor Vigilance Task (PVT)パフォーマンスを改善した。学会発表。

  • グルテンフリーダイエット:事実とフィクションと一時的流行を区別する

The Gluten-Free Diet: Recognizing Fact, Fiction, and Fad
Norelle R. Reilly, MD
The Journal of Pediatrics, May 10, 2016
http://www.jpeds.com/article/S0022-3476(16)30062-2/pdf
http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20160516#p13のPDF
Google Trendsのデータで、「グルテンフリー」と「セリアック病」が並べられていて、グルテンフリーはセリアック病への関心とは全く関係ないことがわかる
グルテンフリーをしている人はそうでない人に比べて血中水銀とヒ素が多い(日本人といっしょ)