食品安全情報blog過去記事

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その他

Laureates Letter Supporting Precision Agriculture (GMOs)
http://supportprecisionagriculture.org/nobel-laureate-gmo-letter_rjr.html
内容はゴールデンライスへの反対活動をしているグリーンピースへの批判
グリーンピースの「反人道的犯罪crime against humanity」のせいで何人死ねばいいのだ?と。
ノーベル賞受賞者100人以上が署名していて天野先生野依先生も入っている

  • 小さなケージが実験室のラットを不活発にする

Scienceニュース
Tiny cages make for sluggish lab rats
By Ben PankoJun. 28, 2016
http://www.sciencemag.org/news/2016/06/tiny-cages-make-sluggish-lab-rats
多くの実験室のラットは高さが18-20センチのケージで飼われている。しかし成熟ラットは立つと26-30センチになる。新しい研究で科学者が125センチの高さでラットを観察したところ、3ヶ月のラットは1日平均178回立ち上がり13ヶ月のラットは1日73回立った。一方狭いケージのラットは縦に身体を伸ばす行動を9倍多くする。Royal Society Open Scienceに発表。彼らの知見は標準ラットケージがラットの正常な行動にどう影響しているのかを探る研究の始まりに過ぎない、と科学者らが言う。
動物実験は毒性試験には適していても人間の健康的食生活とかの研究には向かないのに)

  • ドリー20才:世界で最も有名な羊の裏話

Natureニュース特集
Dolly at 20: The inside story on the world’s most famous sheep
Ewen Callaway 29 June 2016
http://www.nature.com/news/dolly-at-20-the-inside-story-on-the-world-s-most-famous-sheep-1.20187
ブラジャーの中での培養からガラスケースの中での死後まで−如何にしてこのクローン羊が有名になったか
おとなの細胞からクローン化された最初のほ乳類であるドリーは1996年7月5日に生まれた。しかし彼女が作られたのは5ヶ月前のRoslin研究所の小さな部屋で、である。

  • インド人にコピペを教えるのをやめろ

Natureワールドビュー
Stop teaching Indians to copy and paste
Anurag Chaurasia. 28 June 2016
http://www.nature.com/news/stop-teaching-indians-to-copy-and-paste-1.20157
インドの教育は自分で考えることを薦めるべきだ、とAnurag Chaurasiaが主張する

  • EU離脱投票は離脱の計画がないことが明らかに

Brexit vote highlights lack of leaving plan
28 June 2016
http://www.nature.com/news/brexit-vote-highlights-lack-of-leaving-plan-1.20184
他の全ての人同様、科学者は英国のEU離脱投票後に何がおこるのかわからない
離脱に投票しようと書いたThe Sun のKelvin Mackenzie は後悔しているといい、EU離脱を推した政治家は身を隠した。
(政治家を批判しているけどEUでずっとすすめてきた研究プロジェクトがどうなるのかはわからないらしい)

  • 食品偽装−我々はほんとうは何を食べているのか?: Tonight

Food Fraud - What Are We Really Eating?: Tonight
http://www.itv.com/news/2016-06-23/food-fraud-what-are-we-really-eating-tonight/
番組の紹介
Blackpool(英国の地名)で持ち帰り食を買ってDuncan Campbell博士に分析を依頼した
買ったのはカレー2つ、ケバブ1つ、ピザ1つ。カレーとケバブはラムのはずだったがそうではなかった(100%牛肉)。ピザのチーズは「100%モッツァレラ」と書いてあったが30%にせ物だった

  • ハーブとスパイスの真正性についてのガイダンス

GUIDANCE ON AUTHENTICITY OF HERBS AND SPICES
http://www.brc.org.uk/downloads/Guidance_on_Authenticity_of_Herbs_and_Spices_June_2016.pdf
業界団体による
2015年にクミンやパプリカに表示されていないアメリカやカナダでピーナッツタンパク質が陽性になる件があり、安価な代用品を混入した可能性が示唆された。企業とFSAが英国でサンプリング計画を実施し、偶発的交差汚染によると考えられる低レベルのピーナツとアーモンドを同定したが大規模異物混入の根拠は見つからなかった。
北米での状況の深刻さから、業界全体の代表者でワークショップを行った。ワークショップの目的は英国の乾燥ハーブやスパイスのサプライチェーンの弱点を探ること、どこに異物混入の余地があるかを同定することだった。またその解決法も探った。そこから最良の実践ガイドを開発した。
意志決定樹があって小規模事業者にも使えるようになっている。
・あなたは何を買っているか知っていて詳細な仕様書を要求しているか?
・認証された業者から買っている?
・加工前の丸ごとで買っている?
・市場に影響する要因を知っている?
・値段は買ったものとみあっている?
サプライチェーン脆弱性を知っている?
脆弱性に適切に対応している?
・購入したものを仕様書通りかどうか確認している?
・仕様書通りでなかった場合や法的義務に見合わなかった場合の対処方法を持っている?
スパイスの収穫時期一覧などがある

  • バター摂取と心血管系疾患、糖尿病、死亡率について調べた論文への専門家の反応

SMC
expert reaction to paper looking at butter consumption and cardiovascular disease, diabetes and mortality
June 29, 2016
http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-paper-looking-at-butter-consumption-and-cardiovascular-disease-diabetes-and-mortality/
PLOS ONEに発表されたバター摂取と慢性疾患や死亡率に関連がほとんどあるいは全くないという研究について
King’s College London栄養と食事名誉教授Tom Sanders教授
このレビューの大きな限界は一部の前向き研究はベースラインで血清コレステロール濃度や健康的食生活指数や単価あるいは多価不飽和脂肪酸摂取量などで補正してあることである。それでもこの知見は驚くべきことではなく、1日14gのバターは血中コレステロールを1%しか上げないと予想でき、これだけではCVDへの影響は僅かであろう。
全体として、問題なのは特定の食品ではなく食生活全体のパターンであるというこのレビューに私は合意する。
食品研究所食品と健康計画研究部長Pete Wilde教授
この研究は、乳製品の多くは適度の摂取では健康にメリットがあるが脂肪の多い食品はそのメリットを弱くする可能性があることの根拠を付け加えるもので、大量のバターを食べても良いということではない。この研究では1日14gのバターを食べることに標準化していて(概ね平均摂取量)、他の研究ではたくさん食べるとリスクが上がることを示している。
英国心臓財団心臓の健康栄養士Tracy Parker
食事と健康の真の関係を理解するのは難しいが、飽和脂肪を不飽和脂肪で置き換えることは心臓にとって良い影響があるように見える。そしてこのことはこの研究の著者も認めている。この研究でバター摂取と心血管系リスクの増加に関連はないことが示されていても、だからといってバターをたくさん食べても良いと言うことではない。
心臓の健康を守るためにはバランスのとれた野菜や果物や豆の多い地中海式風の食事を勧める


バター摂取と慢性疾患あるいは総死亡にほとんどあるいは全く関連がない
Little to no association between butter consumption and chronic disease or total mortality
29-Jun-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-06/tuhs-ltn062716.php
PLOS ONEに発表されたメタ解析。バターは有害でもなく良くもない。Mozaffarian。

  • EU離脱への専門家の反応とそれが英国の科学に何を意味するのか

SMC
expert reaction to brexit and what it means for uk science
June 29, 2016
http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-brexit-and-what-it-means-for-uk-science/
(皆さん嘆いている。)