食品安全情報blog過去記事

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論文

  • 赤肉摂取は腎不全発症リスクの増加と関連する

Red meat consumption linked with increased risk of developing kidney failure
14-Jul-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-07/ason-rmc070816.php
Journal of the American Society of Nephrology (JASN)に発表。
シンガポールの中国人成人63257人の前向きコホートであるシンガポール中国人健康研究のデータを解析した。この集団では赤肉の97%は豚肉である。平均フォローアップ期間は15.5年で、赤肉の摂取は末期腎不全(ESRD)リスク増加と用量依存的に強く関連した。最も多く食べる25%は最も少ない25%に比べて40%ERSDリスクが高い。鳥肉、魚、卵、乳製品とは関連がなく大豆や豆は僅かに保護的であった
(加工については書いてない)

  • ナース健康研究40年:長く続く遺産を残すエビデンスの金鉱

Forty years of the Nurses' Health Study: An evidence goldmine with a long-lasting legacy
14-Jul-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-07/si-fyo071216.php
1976年に経口避妊薬の健康影響を調べるものとして始まったNurses' Health Studyは、ますます大きな科学的貢献をしている。Public Health Research & Practiceで記念の特集。

  • 家庭での過激なプラスチック忌避:一般環境暴露規制の良い影響

Radical avoidance of plastics in the home: General environmental exposure limits beneficial effects
July 13, 2016
https://www.sciencedaily.com/releases/2016/07/160713102507.htm
ウイーン医科大学
Styriaの5家族が数ヶ月間家庭でプラスチックを完全に避けて過ごし、その尿を調べた研究。結論として尿中BPAやフタル酸類濃度にあまり影響はなかった
Environmental Researchに発表
(もともとBPAは検出限界以下だったり、かえって増えていたりで特に意味のある傾向はない。家族がプラスチックを避ける生活の大変さを綴ったblogがある、ただしドイツ語)

  • 明るい光はマウスの加齢を促進する

Natureニュース
Bright light accelerates ageing in mice
Rebecca Boyle 14 July 2016
http://www.nature.com/news/bright-light-accelerates-ageing-in-mice-1.20263
人工照明への暴露はネズミの筋肉と骨を弱くするが人へのリスクははっきりしない
オランダLeiden大学医学センターの神経科学者Eliane Lucassenが午後6時から一日を始める夜勤生活をしながら、明るい光に晒され続けたマウスに骨密度の低下、骨格筋衰弱、炎症などの健康問題が生じることをCurrent Biologyに発表した。
(このサイトの写真がアルビノなのだが使ったのはC57BL/6JOlaHSD。アルビノは光に弱いのでこの場合はあまり適切ではない。これを根拠に夜間照明を落とせと言っているがどうだろう)

人工照明は私達を病気にする?マウスでの新しい根拠
Is artificial lighting making us sick? New evidence in mice
14-Jul-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-07/cp-ial070716.php
正しい食生活と運動の他に、もう一つの健康習慣として「電気を消す」を加えることを検討すべきである。