食品安全情報blog過去記事

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魚油サプリメントに関連した食品安全上のリスクはない

No food safety risk associated with fish oil supplements
22 Jul 2016
http://www.mpi.govt.nz/news-and-resources/media-releases/no-food-safety-risk-associated-with-fish-oil-supplements/
MPIと保健省は最近の研究が現在ニュージーランドで販売されている魚油サプリメントに関連する食品安全上のリスクをの根拠とはならないことを確信している。
MPIの食品科学とリスク評価管理者のJenny Reidは、最近発表された妊娠ラットに高度に酸化された魚油を与えたLiggins研究所の研究は、妊娠女性へのリスクを同定したものではないという。この研究で与えられた魚油は現在市販されている魚油サプリメントにみられるよりはるかに高いレベルで酸化しているもので、ニュージーランドの製品がこのレベルまで酸化していることは極めてありそうにない。2015年4月にMPIは酸化した魚油の毒性についての公開論文のレビューを委託していて、そのレビューでは特に懸念は同定されていない。この研究は酸化した魚油のヒトの妊娠への健康リスクについては同定していない、とReid氏は言う。
保健省の公衆衛生副部長Stewart Jessamine博士は、妊娠女性に対する助言は、これまでどおり、健康的でバランスのとれた食生活をすることであり、健康的な食生活で、サプリメントではなく、食品から必要な栄養はとれる。
この研究から妊娠女性にリスクがあることは示唆されない。消費者がダイエタリーサプリメントを摂るとこを選ぶことはできるが、最良のオメガ3摂取源は新鮮な魚である。魚が切らないヒトは登録栄養士に相談することを勧める。
注:不飽和脂肪を含むどんな食品も空気中で酸化する。例えばバターも長期間空気に晒せば傷む。魚油は不飽和脂肪酸を含むが空気に触れないようカプセルで販売されている。酸化のレベルで食品安全上のリスクとなることはありそうにない。
Download the review: Risk assessment of fish oil and oxidised fish oil [PDF, 614 KB]