食品安全情報blog過去記事

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PFOA と PFOSの飲料水健康助言

Drinking Water Health Advisories for PFOA and PFOS
https://www.epa.gov/ground-water-and-drinking-water/drinking-water-health-advisories-pfoa-and-pfos
ファクトシート
https://www.epa.gov/sites/production/files/2016-06/documents/drinkingwaterhealthadvisories_pfoa_pfos_updated_5.31.16.pdf
EPAは最新の科学のピアレビューによりPFOA と PFOSの飲料水健康助言を設定した。
これらの物質は一連の消費者製品に広く使われていたためにほとんどの人が暴露されている。2000-2002年の間に米国では主要製造業者が自主的にPFOSの生産を段階的に中止した。2006年には主要8社がPFOAとPFOA関連化合物の世界での生産を段階的に中止することに合意した。PFOA と PFOSはほぼ全ての人の血液から検出されるがその量は低下している。主な暴露源は消費者製品と食品であるが飲料水も一部地域では追加の暴露源になりうる。
最も感受性の高い人を含むアメリカ人を生涯余裕をもって守るため、EPAはPFOA と PFOSの飲料水健康助言レベルを70 pptとした。(合計濃度)
マウスの発達毒性試験での近位趾骨骨化低下と妊娠授乳期の暴露後の雄の子どもの春期加速を有害影響のエンドポイントとして導き出されたRfD( 0.00002 mg/kg/day)に基づく
成人の場合は肝毒性や腎毒性だが発達影響についてのRfDのほうが値が小さいため全ての人を守る
RfD( 0.00002 mg/kg/day)
0.0053 ~0.0064 mg/kg/d (ヒト当量human equivalent dose) に不確実係数300
マウスの実験でのLOAELは1 mg/kg/d程度、モデルを使って導出した平均血清中濃度をヒトの半減期2.3年と分布容積0.17 L/kg body weightを用いて導出したクリアランス1.4 x 10–4 L/kg bw/dayを用いてヒトの当量を計算