食品安全情報blog過去記事

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  • UNICEFの母乳推奨はあまりにも乱暴

UNICEF Breastfeeding Recommendations Paint With Too Broad A Brush
August 15, 2016 by Krystal Alexander
http://acsh.org/news/2016/08/15/unicef-breastfeeding-recommendations-paint-with-too-broad-a-brush/
ユニセフの新しい報告書「人生の最初の一時間から」によると、2015年は世界中で1億4000万人の赤ちゃんが生まれたがそのうち1時間以内に母乳を与えられたのは半分以下である。
これがどう問題でどのくらい意味があるのか?この報告書では乳児の栄養について調べ、特に母乳のメリットについて強調し、母乳を与えない障害がどこにありそれをどう乗り越えるのかについて助言をしている。これは複雑な問題で、母乳はメリットがあるものの世界中で何億人もの母親が乳児用ミルクを使って健康な子どもを育てている。仕事や他の理由でミルクを使うことに対して悪い親だと感じるべきではない。根拠が明確ではないにもかかわらず、WHOとユニセフは3つの大きな助言をしている。1)生まれて1時間以内の早期から母乳を与える、2)6ヶ月まで母乳のみで育てる、3)固形食に移行しながら2才まであるいはそれより長く母乳を続ける、
お金持ちで熱心な母親以外にどれだけの人がこの3つを全てできるだろうか?
これらの助言はNEOVITA研究グループの結果による。この研究はガーナ、インド、タンザニアでの3つの異なる研究のデータをプールしたもので、ユニセフの報告書では生まれた後2-13時間後に母乳を与え始めた新生児の新生児死亡率が41%高く、24時間以上経つと79%高いと引用している。だから1時間以内に母乳を与えることを示唆する。これを異なる集団にあてはめて世界向けの助言にしている。NEOVITA研究の文脈とその限界についても記すべきだ。
以下略
パート2もある

FROM THE FIRST HOUR OF LIFE
August 2016
http://files.unicef.org/nutrition/files/FromTheFirstHourOfLife-Part1.pdf

  • ジカ対策として散布される殺虫剤はヒトや野生生物にリスクとなるか?

Is insecticide sprayed to fight Zika a risk for people and wildlife?
August 12, 2016
http://www.miamiherald.com/news/health-care/article95158007.html

市長はジカ対策の殺虫剤に怒る抗議者に出くわす
Mayor runs into protesters angry over pesticides to fight Zika
Updated: 2:01 AM, August 14, 2016
http://www.local10.com/health/zika-virus/mayor-runs-into-protesters-angry-over-pesticides-to-fight-zika

米国のマイアミで蚊が媒介するジカ熱が発生中でナレド(有機リン系殺虫剤)の空中散布が何回か行われている。それに対していつもの反農薬団体がEUでは禁止されている、例え微量でも重大な健康影響がある、と反対している。

フロリダの状況は毎日更新されている
Zika Virus
http://www.floridahealth.gov/diseases-and-conditions/zika-virus/
対象地区は相当なリソースをつぎ込んで管理している。
世界的に成り行きが注目されてもいる。西ナイルではやっぱり空中散布に反対されて封じ込めに失敗しているけどどうなるか。