食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

その他

  • マウスの微生物が科学研究の再現を困難にしているかもしれない

Scienceニュース
Mouse microbes may make scientific studies harder to replicate
By Kelly ServickAug. 16, 2016
http://www.sciencemag.org/news/2016/08/mouse-microbes-may-make-scientific-studies-harder-replicate
ミシガン州立大学生理学者Laura McCabeのラボでの最初の実験はホームランのように見えた。ある種の薬物の骨密度への影響を調べていて処置群のマウスが対照群に比べて骨消失していた。同じ実験をしたら骨密度が増加した。なにか間違ったのかと三回目の実験をしたら全く影響がなかった。彼女は途方に暮れた。彼女のチームは対照群のマウスの糞の検体をとっていたので微生物を分析してみたところそれぞれ違う構成だった。McCabeはどうして腸内細菌が違ったのかわからないが薬物の影響が微生物によることが示された。
以下長い記事
(マウスの実験でマウス本来の微生物で再現性があがったとして、今度はそれがヒトにどうあてはまるのかの解釈が難しそう。盲腸あんなに大きいのに)

  • オーストラリア人の菜食主義が増えていて、それは住む地域による

More Australians are becoming vegetarians, and this is where they live
Chris Pash  Aug 17, 2016,
http://www.businessinsider.com.au/more-australians-are-becoming-vegetarians-and-this-is-where-they-live-2016-8
Roy Morgan Researchの研究によるとほぼ菜食のオーストラリア成人が2012年の9.7%から今年は11.2%に増えた。特にニューサウスウェールズで多く、30%。
しかしながらオーストラリアは今でも先進国中肉を食べる量はトップで、年に約100kg、1日約250g食べている。

  • 不健康な選択がカナダ人平均6年の寿命負担になっている

Unhealthy choices are costing the average Canadian 6 years of life
August 16, 2016
http://ottawa.ctvnews.ca/unhealthy-choices-are-costing-the-average-canadian-6-years-of-life-1.3031294
我々は喫煙や運動不足や貧しい食生活が健康に悪いことを知っている。でもどのくらい悪いのかについてはまた別のことである。新しいカナダの研究はより良い考えを与えてくれる。カナダ住民健康調査のデータを用いて、悪習がどれくらい我々を早く殺すのかを知らせてくれる。研究の主著者のオタワ病院研究所のDoug Manuel博士は、不健康な生活で寿命が約6年減ることがわかった、という。健康的な生活をしているカナダ人と最も不健康な行動をしているカナダ人との差は17.9年になる。
最も大きいのは喫煙で全ての死亡の26%で次が運動で24%、そして貧しい食事が12%、不健康な飲酒が0.4%。
これらのデータからオンライン健康計算機を作った。これは家族歴や遺伝要因は考慮していないがこれを使ってより健康的なライフスタイルを目指して欲しい。
Project Big Life
https://www.projectbiglife.ca/life/index.php?le=1&hosp=0
計算機
野菜と果物しか聞かれない

  • 消費者はカリフォルニアにBPAの警告規則履行を求めるべき

Consumers should tell California to enforce BPA warning rule
By Sam Mogannam and Michael Green | August 11, 2016
http://www.sfchronicle.com/opinion/openforum/article/Consumers-should-tell-California-to-enforce-BPA-9137797.php
ほ乳瓶や赤ちゃん用カップから排除されたBPAが他の製品にはまだ使われている。昨年カリフォルニアはBPAをProposition 65リストに入れ、2016年5月以降BPAを使った缶詰などに警告表示が必要になるはずだった。ところがカリフォルニア州は締め切り直前に「緊急」規則を発表し警告表示の義務化を延期した。

規則提案と公聴会の通知
Notice of Proposed Rulemaking and Announcement of Public Hearing Amendment to Section 25603.3, Title 27, California Code of Regulations, Warnings for Exposures to Bisphenol A from Canned and Bottled Foods and Beverages
Jul 29, 2016
http://oehha.ca.gov/proposition-65/crnr/notice-proposed-rulemaking-and-announcement-public-hearing-amendment-section
2015年5月11日にBPAを生殖毒性のためProposition 65リストに入れた。そのため2016年5月11日からNOAELの1000分の1以上の暴露をもたらす製品には警告表示が必要となる。しかし缶詰や瓶詰め製品は賞味期限が長くBPAがリストに入れられる前に作られたものがまだ市場に存在するため、OEHHAは暫定的に販売場所での表示で代用できる緊急規制を提案する。