食品安全情報blog過去記事

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その他

  • 沈黙の文化が不祥事をおこした気管外科医を守った

Natureニュース
Culture of silence protected disgraced trachea surgeon
Alison Abbott
02 September 2016
http://www.nature.com/news/culture-of-silence-protected-disgraced-trachea-surgeon-1.20533
独立した報告書はPaolo Macchiariniをとりまく医学的不適切と批判のない環境を発見
世界初の人工気管移植をした「スター外科医」は、「沈黙の文化」、規則遵守と「グループで考えること」の欠如した環境にいた。それが外部調査委員会の結論である。
Macchiariniの不正行為への指摘は2014年からあった。中にはいくつかの論文での成功の誇大宣伝の指摘もあった。2015年8月にカロリンスカ研究所は科学的不正行為はなかったとした。しかしスウェーデンのテレビドキュメンタリーが放送された1月に問題は再燃し研究所と病院が外部調査を委託した。この報告書では病院がMacchiariniを雇った動機が彼の見かけ上の革新的応用研究の成果への熱狂によると指摘している。
カロリンスカ研究所はこの件について独自の報告書を9月5日に発表する。

Nature書評
In retrospect: Flowers for Algernon
Ananyo Bhattacharya Nature 536, 394–395 (25 August 2016)
http://www.nature.com/nature/journal/v536/n7617/full/536394a.html
1966年に書かれたこのSFは実験生物学の試金石である。ダニエル・キースは2014年に86才で亡くなったが、今年50年を迎えるこの本は研究倫理が何度も無視されてきたことを強調する。
ヒトのゲノムを編集する時代になり、研究倫理の議論をするにあたり、「アルジャーノンに花束を」は読み継がれるべき。

  • 地方議会、医療試験、GMO−専門家のQ&A

SMC NZ
Local councils, medical trials and GMOs – Expert Q&A
Posted in Briefings on September 2nd, 2016.
http://www.sciencemediacentre.co.nz/2016/09/02/local-councils-medical-trials-and-gmos-expert-qa/
オークランド審議会が今週遺伝子組換え生物の一般的放出を禁止することに合意した。この計画について遺伝子組換えを用いた医薬品の試験ができなくなるのではという懸念が生じている。しかし遺伝子組換えワクチンやその他GM治療については認められるだろう

  • 皮膚ブリーチング:グルタチオンが危険な流行になりつつある

Skin Bleaching: Glutathione Is Becoming A Dangerous Fad
By Ruth Kava — September 2, 2016
http://www.acsh.org/news/2016/09/02/skin-bleaching-glutathione-becoming-dangerous-fad-9972
日焼け色をつける人もいれば白くしたい人もいる理由は心理学者ではないので話題にせず、健康についてのみ語ろう。グルタチオンは三つのアミノ酸グリシングルタミン酸システインの組み合わせからなる人体の作り出す抗酸化物質である。重金属やフリーラジカルによる細胞傷害から守るのに役立ち、経口または注射での外来GSHが多様な病気の治療に利用されてきた。皮膚ではメラニンの合成に干渉し肌の色が薄くなると考えられている−それがこの流行のもとである。
しかし代替療法や美容業界で資格のない人が注射で使用することには懸念が指摘されている。英国の皮膚科医Ophelia E. Dadzie博士はBMJのエディトリアルで指摘し、FDAは肌を白くする目的で認可されている注射製品は存在しないと警告している。

  • ミツバチにとっての大災害:ジカ散布から何を学んだ?

Bee-pocalypse: What lessons did we learn from Zika spraying?
September 3, 2016
http://fox6now.com/2016/09/03/bee-pocalypse-what-lessons-did-we-learn-from-zika-spraying/
南カリフォルニアの養蜂家がジカ対策としての殺虫剤散布に反対する。ジカに過剰反応していると主張。

  • W-18:世界最悪の薬物がオーストラリアに到着

W-18: The world’s deadliest drug hits Australia
September 4, 2016 11:00pm
http://www.abc.net.au/news/2016-09-05/high-levels-of-lead-in-water-at-perth-childrens-hospital/7813550
オーストラリア税関がヘロインの1万倍危険な薬物を何度か押収している
(長い記事)

  • Oakey航空基地近傍住人は有害化合物を飲み込んだ「可能性が高い」、報告書が言う

Residents near Oakey Aviation Base "likely" ingested toxic chemicals, report finds
http://www.abc.net.au/news/2016-09-05/oakey-report-into-defence-base-contamination/7814204
防衛省クイーンズランド西部のOakey航空基地近くに住む住人は消火剤に関連する一連の有害化合物を飲み込んだ可能性が高いという。
防衛省は基地周辺のポリフッ化アルキル化合物(PFAS)汚染検出に関してヒト健康評価を発表した。汚染物質の中にはPFOSやPFOAも含まれる。
1970年代から基地で訓練や緊急対応で使用された泡消火剤が地下水や土壌を汚染した。化合物が基地で発見された2010年以前に井戸水を飲んでいた人はそれらを飲んでいる可能性が高いと報告書は確認した。一般人については健康リスクは低く許容できるとしている。
Oakeyコホートの血清データからは健康リスクとなるようなPFAS暴露の増加がおこった可能性は低いことが示されているが、確実に言うことはできない

(どこだろhttp://www.defence.gov.au/id/PFOSPFOA/Media.asp)

  • パース子ども病院の水には高濃度の鉛が含まれることが検査でわかった

Perth Children's Hospital water contains high levels of lead, tests show
http://www.abc.net.au/news/2016-09-05/high-levels-of-lead-in-water-at-perth-childrens-hospital/7813550
まだできていない病院での話