食品安全情報blog過去記事

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論文

  • プロバイオティクスが長続きするよう微生物をミックス&マッチ

Mix and match microbes to make probiotics last
3-Oct-2016
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-10/cp-mam100316.php
科学者は健康のため有用微生物を導入してヒトの腸内細菌叢を変えようとしてきた。しかし市販のプロバイオティクスは腸に定着しない。Cell Host & Microbeに9月29日に発表された研究によると、単一の適切な細菌系統を与えることでヒトの微生物環境を少なくとも6ヶ月間、変えることが可能である。変えるには正しい系統を選ぶことが必須。

  • 医療の専門家は気候変動との戦いを主導すべき

Health professionals must lead on fighting climate change
4-Oct-2016
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-10/b-hpm100316.php
BMJのエディトリアル

  • 一部の女性は子宮頸がん検診を5年以上伸ばしても安全

Extending cervical screening beyond 5 years for some women is safe
4-Oct-2016
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-10/b-ecs100316.php
HPV陰性の40才以上の女性は検診の間隔を5年以上に伸ばしても安全であるとオランダの研究者がBMJに発表。
現在英国では25-49才の女性は3年ごと、64才以上は5年ごとに検診となっている。オランダでは2017年からHPV陰性の40才以上の女性には5年から10年に間隔を延ばす。
個人のリスクに応じた検診のデザインに向けた一歩である。
(がん検診だけでなく検診のメリットとデメリットは厳密に評価すべき。研究者がデータが欲しいだけの場合はさらに厳しくその倫理を問うべき。)

  • 2015年の前例のない有毒藻類の大発生には海の状態が寄与

Ocean conditions contributed to unprecedented 2015 toxic algal bloom
4-Oct-2016
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-10/uow-occ100416.php
ワシントン大学とNOAAの研究者らの研究が、2015年の西海岸の有毒藻類の大発生は冬と春の海水温の普通でない暖かさに関連するとした。Geophysical Research Letters
(気候変動で今まで毒がないと思われていたシーフードが毒化するかも)