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  • コーヒーのフュームは危険?

Ask the Experts
Are Coffee Fumes Dangerous?
by Jeanine Barone | October 11, 2016
http://www.berkeleywellness.com/healthy-eating/food-safety/article/are-coffee-fumes-dangerous
Q:コーヒーを炒ると危険な化合物が空中に放出されるというのはほんとう?コーヒーショップで働く人やそこで長時間過ごすことにリスクはある?
A:最初の質問についてはイエス、でも健康リスクについてはコーヒーの焙煎工場で働く特定の労働者に限られるようだ。
コーヒー焙煎工場で働く人たちには呼吸器系の問題があるという報告が何十年もあり、しばしば職業喘息あるいは肺気腫とされてきた。またそのような問題はしばしばコーヒーに使用される二つの香料−ジアセチル(ポップコーン肺の原因とされる)と2,3-ペンタジオンが原因と考えられてきた。しかし風味をつけないコーヒーを炒っても労働者に閉塞性細気管支炎がおこることがわかった。コーヒー豆を炒ると天然にジアセチルと2,3-ペンタジオンができて放出され、挽いたとき、包装時、容器を開けたときにも放出される。
2013年にCDCがMMWRにテキサスのコーヒー焙煎加工工場で働いていた労働者の閉塞性細気管支炎の症例が報告された。2015年にはMilwaukee Journal Sentinel の研究でウィスコンシンの2つのコーヒー焙煎工場のジアセチルと2,3-ペンタジオン濃度が政府の安全基準値を上回ること発見した。2016年にはCDCがコーヒー加工施設の労働者に対してこれらの化合物に危険な量暴露されている可能性について警告し、企業に対し空気中の濃度を測定して必要に応じ暴露を減らす対策をとるよう助言した。
コーヒーショップの労働者については?2015年のToxicology Reportsの二つの研究ではバリスタがコーヒー豆を挽いているコーヒーショップのシミュレーションした空気中に低濃度の二化合物を検出したが危険性はないと考えられる濃度だった。
コーヒーのフュームを吸うことのリスクについてはまだわからないことが多い。コーヒーショップで働く人は、特にたくさん豆を挽く場合は、換気を良くすべきである。
しかしコーヒーショップの客や自宅でコーヒーを作る人が健康を心配する必要があるという根拠はない。