食品安全情報blog過去記事

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カリウムの食事摂取基準

Dietary reference values for potassium
EFSA Journal 2016;14(10):4592 [56 pp.]. 25 October 2016
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/4592
欧州委員会の要請を受け、EFSAの食品・栄養・アレルギーに関する科学パネル(NDA )はカリウムの食事摂取基準(DRVs)を導出する。パネルはカリウム摂取と血圧と脳卒中の関係に基づきDRVsを設定することにした。欧州の成人集団で行われたRCTとコホート研究解析を考慮し、カリウム摂取3,500 mg (90 mmol)/日が成人の血圧に有益な影響があるという証拠を提示した。さらに、カリウム摂取の3,500 mg/日以下と脳卒中リスクの高さが関連するというコホート研究で一貫した証拠がある。入手可能なデータはカリウムの平均必要量を決めるのに使用できないが、目安量(AI)を導出する基準として使用できる。カリウム摂取量3,500 mg/日は成人集団に適切だと考えられ、成人男女に3,500 mg/日の目安量が提案された。乳児と子供には、成長要因を含み当比率により目安量が成人のAIから外挿された。7-11か月の乳児にAI 750 mg (19 mmol)/日が設定された。子供には800 mg (20 mmol)/日 (1–3 歳) から3,500 mg/日 (15–17 歳)の目安量が設定された。妊娠中の女性には成人に設定されたAIを適用する。授乳中の女性には、母乳によるカリウム喪失を埋め合わせる必要からAI 4,000 mg (102 mmol)/日が提案された。

  • カリウムの食事摂取基準に関するEFSAの食品・栄養・アレルギーに関する科学パネル(NDA )の科学的意見案についての意見募集結果

Outcome of a public consultation on the Draft Scientific Opinion of the EFSA Panel on Dietetic Products, Nutrition and Allergies (NDA) on Dietary Reference Values for potassium
EFSA-Q-2015-00672
25 October 2016
https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/1095e
この科学的意見は2016年9月22日のNDA本会議で議論、採択され、EFSA Journalで発表される。