食品安全情報blog過去記事

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ビタミンD:EFSAは食事摂取基準を設定

Vitamin D: EFSA sets dietary reference values
28 October 2016
http://www.efsa.europa.eu/en/press/news/161028
EFSAはビタミンD摂取のための食事摂取基準(DRVs)を設定している。EFSAは消費者に助言するために使用する欧州諸国のリスク管理者にこの助言を提供する。
食品・栄養・アレルギーに関する科学パネル(NDA)は、1歳以上の健康的な人に一日当たりの目安量(AI) 15 µgを規定した。これには妊婦と授乳中の女性も含まれる。7-11か月の乳児のDRVsは一日当たり10 µgが設定されている。
ビタミンDのDRVs設定は1993年に設定された栄養とエネルギーの参照値のレビューの一部である。これは、欧州の消費者が健康的な食事を選択できるように、リスク管理者に栄養摂取に関する特別な助言をするのに役立つ。
ビタミンDは太陽暴露によって体内で合成することもできるので食事から必要な量を減らせる。ビタミンDのDRVsは、最小限の太陽への暴露と限られた量のビタミンD合成という前提に基づいている。DRVsは地理的な居住地と日光への暴露に関わりなく欧州の消費者が十分な量のビタミンDをとることを保証するだろう。
ビタミンDは、特に正常な骨と筋肉の機能維持に役立つことで、人体に重要な役割を担う。ビタミンD不足は骨密度に悪影響を与え、子供では軟らかい骨(くる病)、成人ではもろく変形した骨をもたらす。
EFSAはビタミンDの食事摂取と皮膚での合成の影響に関してさらに研究するよう助言する。
欧州の消費者のためのEFSAの評価は、英国人のビタミンDのDRVsを助言している英国の栄養に関する科学助言委員会(SACN)の評価に従っている。EFSAの科学的意見に添付されている共同解説書は、ビタミンDのDRV値の導出に2つの機関が取ったそれぞれのアプローチ−方法、使用データ、評価でカバーされる地理的範囲が含まれる。

  • ビタミンDの食事摂取基準についての科学的意見

Scientific opinion on Dietary Reference Values for vitamin D
EFSA Journal 2016;14(10):4547 [145 pp.]. 28 October 2016
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/4547

  • ビタミンDの食事摂取基準に関する食品・栄養・アレルギーに関するEFSAのパネル(NDA)の科学的意見案についての意見募集結果

Outcome of a public consultation on the Draft Scientific Opinion of the EFSA Panel on Dietetic Products, Nutrition and Allergies (NDA) on Dietary Reference Values for vitamin D
EFSA-Q-2015-00676
28 October 2016
http://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/1078e

  • ビタミンDの食事摂取基準についてEFSAと栄養に関する英国科学助言委員会による共同解説書

Joint explanatory note by the European Food Safety Authority and the UK Scientific Advisory Committee on Nutrition regarding dietary reference values for vitamin D
http://www.efsa.europa.eu/sites/default/files/documents/news/explanatory_note_EFSA_SACN_vitaminD.pdf