食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

プロバイオティクスはアルツハイマー症の人々の記憶を助ける

Behind the Headlines
Probiotics 'aid memory in people with Alzheimer's disease'
Friday November 11 2016
http://www.nhs.uk/news/2016/11November/Pages/Probiotics-aid-memory-in-people-with-Alzheimers-disease.aspx
Daily Telegraphによると、“ヨーグルトやサプリメントに含まれるプロバイオティクスはアルツハイマー症の人々の思考や記憶の改善に役立つだろう。”ということだ。小規模の研究において、バクテリアサプリメントを投与された人々が脳機能テストのスコアが改善されたということだ。プロバイオティクスは生きている細菌や酵母菌で、様々な健康効果があると宣伝され、よく、ヨーグルトに加えられている。イラン人の研究チームが、アルツハイマー症の重症患者に12週間にわたって毎日プロバイオティクス飲料を与え、治療の前後における脳機能テストスコアの変化を測定した。プロバイオティクス群はプラセボ群に比べ、少しの改善が見られた。しかし、これらの改善が十分に臨床的に有用、もしくは気がつく程度のものかどうかは、はっきりしない。結果は決定的なものとはほど遠いが、消化管の健康と脳機能の間には関連があるかもしれないということを示唆するこれまでの多数の調査に付け加えた。この消化管の健康と脳機能の関連の研究は、アルツハイマー症やその他の認知症に対する、新たな知見と治療法の発見につながる可能性はある。プロバイオティクスについての既知の安全上の懸念はない。しかし、この研究が小規模かつ短期間という性質から、プロバイオティクスがアルツハイマー症の人々に対する科学的根拠に基づいた治療として推奨されるには、さらなる厳密な研究が必要となるであろう。