食品安全情報blog過去記事

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食品中のマスクされたマイコトキシンとその腸での放出や取り込みの評価

Evaluation of masked mycotoxins in food and their release and uptake in the gut
Last updated:
25 November 2016
https://www.food.gov.uk/science/research/chemical-safety-research/fs102101/fs102101
FSAの委託研究の結果
184検体のシリアルやビール、スパイスを分析し19%からマスクされたマイコトキシンを低濃度検出した。
カビ毒のカビ自身または感染した植物による代謝物である「マスクされた」マイコトキシンはヒトの消化管で親化合物であるマイコトキシンに変換されて吸収される可能性がある。それについての研究。In vitro研究では一部のマスクされたカビ毒は小腸の消化液では加水分解されないが糞便中細菌では効率よく加水分解される。腸上皮はマイコトキシンを吸収するがマスク型は吸収しない。
マスクされたマイコトキシンのデオキシニバレノール-3-グルコシドはビール、朝食シリアル、シリアル製品などから20 〜 121 µg/kg検出された。βゼアラレノールはカレー粉から3.8 µg/kg、βゼアラレノール-14-グルコシドは挽いたクミン1検体から13 µg/kg検出され、ゼアラレノン-14-グルコシドとゼアラレノン-14硫酸は二つの異なるスパイスから10-18 µg/kg検出された。