食品安全情報blog過去記事

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その他

  • 2016年のジャンクサイエンス16

ACSH
The Top 16 Junk Science Stories of 2016
By Alex Berezow — November 30, 2016
http://www.acsh.org/news/2016/11/30/top-16-junk-science-stories-2016-10509
16 オリンピックアスリートはカッピングをすべきではない
15  Tony Robbinsに足を燃やさせるな(炎の上を歩くという)
14 裁判官がベビーパウダーががんの原因と考える
13 あなたの内分泌は撹乱されている
12  Food Babeがまた嘘をついている
11 反科学活動家が科学者をサイバーいじめ
10 ニューヨークタイムスが反GMOプロパガンダを発行
9 モンサントに反対する行進March Against Monsantoが反ワクチン陰謀論の正体を現す
8 JAMAが政治的に
7 いくつかの都市が炭酸飲料税を成立させた
6 糖尿病予備軍は真の病気ではない
5 電子タバコは喫煙につながらない
4  反ワクチンのBill MaherとRobert F. Kennedy, Jrが変なことを言う
3 Crazy Joe Mercola地に落ちる
2 世論調査は科学ではない
1 カイロプラクターが若い女性を殺した

  • TrumpのHHS長官の選択は研究者に科学がどうなっていくのか想像させる

Science
Trump’s pick to run HHS has researchers speculating on how science will fare
By Meredith WadmanNov. 30, 2016 ,
http://www.sciencemag.org/news/2016/11/trump-s-pick-run-hhs-has-researchers-speculating-how-science-will-fare

Q&A: Key legislator disses White House science office
By Jeffrey MervisNov. 30, 2016
http://www.sciencemag.org/news/2016/11/qa-key-legislator-disses-white-house-science-office
オバマ大統領のもとでのホワイトハウスの科学オフィスは生産的ではなかった、と議会の研究予算委員会の座長が言う。そしてJohn Culberson議員はそれを縮小したい。Culbersonはオバマの科学アドバイザーJohn Holdrenは好きではなかった。そして彼の最新のコメントは科学者の不安をさらに高めるだろう。
以下Q&A:

  • 研究者が食品廃棄を減らすための方法を提供する

Natureエディトリアル
Researchers serve up suggestions to reduce food waste
30 November 2016
http://www.nature.com/news/researchers-serve-up-suggestions-to-reduce-food-waste-1.21059
人々の行動を変えるには、持ち帰りバッグを嫌うような、文化や社会の変化が必要である
アメリカではレストランの食べ残しを家に持ち帰るのは普通のことだがフランスでは違う。政府がレストランに持ち帰り用のバッグを提供するよう求めてもあまり歓迎されていない。全ての人にメリットがある方向であっても行動を変えるには文化や社会要因が重要である。
フランスの研究では高価な食事を皿に残すことは社会的地位の高さを誇示することで自宅に持ち帰ると貧乏だと思われる、というような言い訳があった。フランス料理はその場で食べるもので持ち帰るようにはできていない、とも。持ち帰りを魅力的にするのは一つの方法だが、もう一つの方法はもっと単純で、提供する量を減らす。

  • 食品の新しい世界研究課題

Natureコメント
A new global research agenda for food
Lawrence Haddad, Corinna Hawkes, Patrick Webb, Sandy Thomas, John Beddington, Jeff Waage& Derek Flynn
30 November 2016
http://www.nature.com/news/a-new-global-research-agenda-for-food-1.21052
人々を食べさせることから栄養を与えることに焦点をシフトするための10の方法を提案
・変えるためのきっかけとなるところを同定する
・食事に関するデータをもっと広く入手可能に
・健康的な食生活とは何かについて合意
・多様な形の栄養不良に同時に対応
・チェーンの長さの役割を理解する
・ビジネスのインセンティブを解析
・気候を考慮
・需要と供給を研究
・変わるための経済レベルを同定
・指標を決める
これからは?

  • 食品の6つの指標

Fix food metrics
Pavan Sukhdev, Peter May& Alexander Müller
30 November 2016
http://www.nature.com/news/fix-food-metrics-1.21050
持続可能で適切な栄養を供給するために、我々は食糧生産の真の世界的コストとベネフィットを計算しなければならない
現在の農業指標では反映されていないものがある
農業食料システム全体の情報を提供するためのプロジェクトが2016年10月にThe Economics of Ecosystems and Biodiversity (TEEB)により始まった。
例えばトウモロコシだと、これまでは単位面積当たりの収量が提示されていたがTEEBAgriFoodでは生産方法とその環境影響や生物多様性、ヒト健康への影響なども考慮する。トウモロコシをたくさん作るとトウモロコシを原料とした甘味料がソフトドリンクに多く使われて肥満と糖尿病を増やす。
(以下略)
温室効果ガスの排出量とかならともかく、肥満の原因はいくらなんでも牽強付会なのでは・・)

  • Trump移行を追跡、機関ごと

Natureニュース
Tracking the Trump transition, agency by agency
30 November 2016
http://www.nature.com/news/tracking-the-trump-transition-agency-by-agency-1.21032
米国の科学機関の重要問題と役職リスト
NIH、FDA、CDC、EPA
(良くない噂が多い)

  • ネスレがチョコレートの砂糖を約半分にする工程を発見したという

Nestle claims it has found a process to almost halve sugar in chocolate
By Nicola Harley 30 November 2016
http://www.telegraph.co.uk/news/2016/11/30/nestle-claims-has-found-process-almost-halve-sugar-chocolate/
砂糖の構造を変えてより少量で甘く感じるようにする工程を開発したという。新しい工程を使った製品は2018年から販売し始め、徐々に砂糖含量を下げる。

  • バージンかそうでないか?テレビドクターOzがオリーブオイルの宣伝で裁判に直面

Virgin or not? TV’s Dr. Oz faces Georgia lawsuit over olive oil claims
Wednesday, Nov. 30, 2016
http://www.ajc.com/news/crime--law/virgin-not-faces-georgia-lawsuit-over-olive-oil-claims/bDuVaKagBx5DeHXWP74fZK/
1990年代後半にはテキサスの牧場経営者団体がOprah Winfreyを、彼女がテレビで狂牛病が怖いからハンバーガーは決して食べないと言ったことで訴えた。
今回は彼女のお気に入りのMehmet Ozがオリーブオイルについて彼女の後継者となる。
北米オリーブオイル協会が、Fulton郡上級裁判所に、Ozが米国で販売されているオリーブオイルの純度について名誉を傷つける発言をした、と今週訴えた。訴えによるとドクターOzショーで「アメリカで販売されているエキストラバージンオリーブオイルの80%はにせ物」だと言った。さらに「あなたが思うより実際のオリーブオイルの量は少なく、合成色素や安価な油が混ぜられている」と続けた。

  • 低炭水化物食を食べるか死ぬか:Doc Lands苦境

Eat Low Carb Diet or Die: Doc Lands in Trouble
By Donald Acosta Posted on December 1, 2016
http://www.australianetworknews.com/eat-low-carb-diet-die-doc-lands-trouble/
オーストラリア健康プラクティショナー規制庁Australian Health Practitioner Regulation Agency (AHPRA)がタスマニアの外科医に、患者に低炭水化物食を薦めるのは止めるように言った。今回上院委員会がAHPRAにその捜査プロセスでの脅迫といじめとされる件で新たな調査を薦めた。
整形外科医Gary Fettkeは患者に低炭水化物で健康的脂肪の食事を勧めてきた。彼は砂糖を減らして牧場で草を食べた肉と魚と野菜と健康的油の食事は誰にとっても良いと信じている。彼はLaunceston総合病院に入院患者用の食事を変えるように言ってきた。しかしみんながこれに合意しているわけではなく、病院の栄養士がこの件についてAHPRAに苦情を申し立て、Gary Fettkeが調べられることになった。その結果Gary Fettkeは自分の業務ではないことをしていて特定の栄養助言を与える資格はないことがわかった。主張されている食事はいいかもしれないが全ての人にとって薦められるものではない。そのため患者に食事を勧めることは止めるよう命令された。
Fettkeは自分のウェブサイトやソーシャルメディアで食事法を宣伝していてAHPRAはそれが人々に砂糖を減らせばがんが治るという誤解を与える可能性があると考えた。一方Fettkeは食事法が放射線療法や化学療法の代わりになるなどとは言っていないと反論する。
この件で議会の委員会がAHPRAに照会した。タスマニア緑の党のPeter Whish-Wilson上院議員はAHPRAがFettkeをいじめていると考えている。
AHPRAはこの件についてはコメントしていない
(Gary Fettkeは脳腫瘍のサバイバーでノー果糖というSNSをやっている)

  • 「ストレスを減らすチャンス:子猫療法がSimon Fraser大学に

'A chance to feel less stressed': Kitten therapy comes to SFU
November 30, 2016
http://bc.ctvnews.ca/a-chance-to-feel-less-stressed-kitten-therapy-comes-to-sfu-1.3184395
バンクーバー飼い主のいない猫レスキュー協会から招かれた猫が3日間のパイロット計画で試験間近の学生のストレスを緩和する。昨年は子犬だった。引き取り手を捜すことも兼ねる。

  • 大麻専門委員会は法的システムの枠組み概要を示す報告書を提出

Marijuana task force submits report outlining framework for legal system
Nov. 30, 2016
http://www.theglobeandmail.com/news/politics/marijuana-task-force-submits-report-outlining-framework-for-legal-system/article33118085/
(ヘルスカナダのサイトが繋がりにくいのでとりあえずニュースサイト)

NDP bill would ban pill presses used to make doses of fentanyl, carfentanil
Nov 30, 2016
http://www.cbc.ca/news/canada/manitoba/pill-press-ban-manitoba-1.3870288