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一握りのナッツで心疾患とがんのリスクが減る

Behind the headlines
Handful of nuts 'cuts heart disease and cancer' risk
Monday December 5 2016
http://www.nhs.uk/news/2016/12December/Pages/Handful-of-nuts-cuts-heart-disease-and-cancer-risk.aspx
「少なくとも1日20gのナッツを食べている人は、心疾患やがんのような致命的な病気になりにくいようだ」と、The Independent紙は報じている。これはナッツの効果についての過去の20の研究を調べたレビューの主な知見である。
1日28gのナッツを食べることー文字通り一握り(大部分のナッツで)―は心疾患、がん及び何らかの原因による死亡のリスクを約20%減らすことと関連する、という一貫したエビデンスを研究者たちは発見した。
しかし、食事や健康に関する研究によくみられるように、研究者は、ナッツだけがこの成果の唯一の理由であることは証明できていない。
ナッツがバランスのとれた食事や定期的な運動を含めた、より健康的な生活スタイルのパターンの中の一つの要素である可能性は無視できない。ナッツだけでなく、この全体像こそがリスクを減らすことになるだろう。
研究者たちはこの種の変数を考慮しようとしているが、しかし、そのような考慮は常に洗練された推測でしかない。
また、たくさんの生活スタイルではない要因が個人の病気のリスクに関係する可能性がある。例えば、心疾患の家族既往歴がある男性なら、ナッツを含めた健康的な食生活は役立つかもしれないが、リスクを完全に排除することはできないだろう。
とはいえ、ナッツと健康状態改善を関連付けるのは、もっともらしく思われる。2015年に同様の研究の話題(http://www.nhs.uk/news/2015/06June/Pages/Half-a-handful-of-nuts-a-day-reduces-early-death-risk.aspx)の中で指摘したのだが、「ナッツは不飽和脂肪、タンパク質及び様々なビタミンやミネラルを摂取するにはいい食物である。塩気のないナッツが最も体に良い。」