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2013-2014食品中の過塩素酸塩

2013-2014 Perchlorate in Selected Foods 
2016-12-08
http://www.inspection.gc.ca/food/chemical-residues-microbiology/food-safety-testing-reports/2016-12-08/perchlorate-in-selected-foods/eng/1480611005715/1480611006074
CFIAはいくつかの食品中の過塩素酸塩を調査した。
今回の調査目的は、カナダ市場における、生鮮野菜、加工フルーツ、野菜製品、乳製品、乳児用調製粉乳、穀物製品、及びそのほか様々な食品中の過塩素酸塩の量についてベースラインサーベイランスデータを作ること、また、過塩素酸塩の量についてカナダ国内のほかのデータ、国際的なデータと比較することである。
過塩素酸塩は、もともと自然環境中に存在するが、産業工程でも発生する環境汚染物質である。水に溶けやすく、動植物に蓄積され、ヒトも食物や水を通して暴露する。
本調査では、生鮮野菜、加工フルーツ、野菜製品、乳製品、乳児用調製粉乳、穀物製品、及びそのほか様々な食品検体477を採取した。2013年4月〜2014年3月にカナダの販売店から採取され、分析された。477検体のうち205(43%)は検出できる過塩素酸塩は含まれていなかった。生鮮野菜の71%、加工フルーツ、野菜製品の40%、乳製品の80%、乳児用調製粉乳の54%、穀物製品の30%、及び複合食品の61%には、2ppbから3300ppb(ルッコラで検出)の範囲で過塩素酸塩が検出された。
最も平均値が高かったのは、生鮮野菜の130ppb、加工フルーツ、野菜製品の23ppb、一方最も平均値が低いのは、穀物製品の5ppb、乳製品の6ppbである。本調査における過塩素酸塩の検出率と量は、過去のCFIAの調査、米国、ヨーロッパ、科学文献と比較しても同程度である。
データはすべてヘルスカナダの化学安全部(BCS)と共有された。BCSによると、調査で検出された過塩素酸塩の量はヒトの健康懸念には当たらないとし、商品回収措置もない。CFIAは引き続きサーベイランス活動を行い、カナダ市民と関係者に結果を通知する。