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アクリルアミドの摂取を減らすために「Go for Gold」を家庭に奨励する

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Families urged to 'Go for Gold' to reduce acrylamide consumption
23 January 2017
https://www.food.gov.uk/news-updates/news/2017/15890/families-urged-to-go-for-gold-to-reduce-acrylamide-consumption
FSA(英国食品基準局)とオリンピック選手Denise Lewisが協力して、家庭料理における潜在的に有害な化学物質の量を最小限にする助言を行う。
本日FSAは家庭で調理する際、アクリルアミドと呼ばれる発がん性物質の曝露を最小限にする方法の理解を人々に促進するために「Go for Gold(金を目指そう)」というキャンペーンを開始した。
アクリルアミドは多くの食品、特にジャガイモやパンのようなでんぷん質の食品を焼いたり揚げたり、グリルしたり、トーストしたり、ローストするような高温で長時間調理するとき生成される化学物質である。科学的なコンセンサスはアクリルアミドがヒトにがんを引き起こす可能性があるということである。
FSAは調理方法を少し変えて家庭でのアクリルアミドの摂取を最小限にすることを促進するためにオリンピック元金メダリストで4児の母親であるDenise Lewisと協力している:

・Go for Gold(黄金色に)−大雑把に言ってジャガイモや根菜類及びパンのようなでんぷん質の食品を揚げる、焼く、トーストするまたローストする場合、黄金色かもう少し薄い色を目標とすること。
・包装をチェック−ポテトチップス、ローストポテトやパースニップのような揚げたりオーブンで調理するように包装された製品は調理方法をよく注意して守ること。パッケージに表示されている調理方法は製品を正しく調理できるように書かれている。これは皆さんがでんぷん質の食品を調理する時間が長すぎたり、高温にしすぎたりしないよう確実にするためである。 
・多様な食品をバランスよく食べること−食品中のアクリルアミドのようなリスクを完全に避けることはできないが、健康的な食事で、炭水化物ベースの食事を含むバランスのよい食生活及び(野菜や果物を)「1日5単位」とることでがんのリスクを減らす手助けとなるだろう。
・生のジャガイモを冷蔵庫で保存しない−もし生のジャガイモを焼いたり揚げるつもりなら冷蔵庫で保存しないこと。生のジャガイモを冷蔵庫で保存すると一般的にアクリルアミドの量が増える可能性がある。生のジャガイモは6℃以上の冷暗所で保管するのが理想的である。
「Go for Gold」キャンペーンに参加しDenise Lewis は次のように述べた。「母として家族の健康で安心な生活は第一優先事項で、特に家で家族のために作る食事については。考えることがたくさんあるので、FSAが家庭で定期的に食べる食品中のアクリルアミドを減らすための方法への理解を手助けしてくれることは、すばらしいことである。」
FSAは本日発表したトータルダイエットスタディの知見から「Go for Gold」というキャンペーンを開始した。その結果は英国の人々が今日摂取している化学物質の量は望ましい量より多いということを裏付けている。
FSAの政策担当のSteve Wearneは次のようにコメントしている。「我々の研究では多数の人々がアクリルアミドの存在に気づいておらず、また個人の摂取は減らせる可能性があることを示している。我々は「Go for Gold」キャンペーンで問題を強調し、消費者は政府の食事助言で薦められているようにたくさん炭水化物や野菜を食べながらアクリルアミド摂取を減らせるかもしれない小さな改善方法を知ることになる」
さらに「アクリルアミドのリスクの真の程度についてはもっと知るべきことはあるが、政府、産業界及びその他がアクリルアミドの摂取を減らすために貢献できる重要な仕事がある。このキャンペーンは人々が摂取するアクリルアミドの量を減らすためのFSAの幅広い仕事の一部である」と述べる。
また、「FSAはフードチェーン全体に組み込まれるであろう産業界のツールキットや行動基準のような実用的なツールの開発を含め、あなたが購入する食品中のアクリルアミドを減らすために食品業界と緊密に取り組み続けるつもりである」と言う。
アクリルアミドについて、さらに詳しく知るためビデオがこちらのサイトで閲覧できる。(food.gov.uk/acrylamide)