食品安全情報blog過去記事

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更新:リスク評価におけるベンチマーク用量アプローチの利用

Update: use of the benchmark dose approach in risk assessment
EFSA Journal 2017;15(1):4658 [41 pp.]. 24 January 2017
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/4658
科学委員会(SC)は、ベンチマーク用量(BMD)アプローチは基準点(RP)を導出するNOAELアプローチと比較して科学的により進んだ方法であることを再確認した。2009年のSCガイダンス改訂のほとんどはBMDアプローチの適用方法についてであった。BMD信頼区間を計算する望ましい方法としてモデルの平均化が推奨されている一方、各ツールはまだ開発中で全ての人が簡単にはアクセスできないことが認識されている。そのため、モデルの選択あるいは却下は未だに次善の代替手段だと考えられている。BMD分析に使用される初期モデルセットがレビューされ、異なる数理モデルが用量反応データセットにどれだけフィットするかの指標として対数尤度の代わりに赤池情報量規準(AIC)が導入された。BMD分析を行う際、段階的に読者をガイドするためのフローチャートと、用量反応モデルの分布部分の章や完全な透明性のある方法でBMD分析を報告する雛形もこの改訂に含まれる。最後にBMD値よりBMD信頼区間を常に報告するよう助言している。RP候補として下限値(BMDL)が必要とされ、BMD推定の不確実性を反映したBMDU/BMDLを概算するために上限値(BMDU)が必要である。この改訂ガイダンスは2009年のSCガイダンスでのNOAELアプローチあるいはBMDアプローチが使用された以前の評価の一般的な再評価を要請しない、特に暴露が健康ベースのガイダンス値より明らかに小さい時(例えば一桁以上)には。最後に、SCはBMDアプローチが広範な申請に使用されることを考えると試験ガイドラインを再検討することを強く再確認する。

  • リスク評価にベンチマーク用量アプローチを使用することについてのガイダンス改定案の意見募集結果

Outcome of a public consultation on the draft update of the guidance on the use of the benchmark dose approach in risk assessment
EFSA-Q-2014-00749
24 January 2017
https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/1147e
EFSAは8団体から69の意見を受け取った。この報告書では受け取ったコメントに関する統計資料を提示し、全てのコメントに詳細な答えを載せている。